Supramolecular Photorefractive Materials

1.高分子フィルム中へのナノスケールドメイン構造の導入によるフォトリフラクティブ効果の増幅についての検討
液晶性高分子では、等方相においても微小な液晶ドメインによってフォトリフラクティブ効果が増幅される。本研究では、この微小ドメインによる増幅現象をさらに詳しく検討するとともに、光導電性高分子中に超分子的会合によって非線形光学効果を示すナノスケールドメインを形成させた化合物についても検討を行っている(図1)。


1) T. Sasaki and G. Fukunaga, proc. SPIE, 5518, 11-18 (2004).

2) T. Sasaki and G. Fukunaga, Chem. Mater., 17, 3433-3438 (2005).

2.両親媒性化合物の自己組織化多層膜のフォトリフラクティブ効果
両親媒性化合物の溶液キャストフィルムは、分子配向が揃った多層膜構造を形成する。多層膜構造は光を散乱するため光機能性材料としては取り扱いが困難であるが、膜中での電子移動や非線形光学効果発現には有利である。佐々木研究室ではカルバゾール環を有する両親媒性化合物を合成し、そのフォトリフラクティブ効果を検討している。


T. Sasaki, T. Yoshimi, M. Saga, and Y. Ishikawa Chem. Lett., 1153 (1997).