物理の研究者としてそれなりに認められるには、海外での長期の研究体験を
経た方がいいと
のは確かであろう。とはいっても、長年住み慣れた日本を離れて未体験の世界に飛び
込むの
は、誰にとっても勇気がいるのも事実である。かく言う私も、英国に長期で滞在する
前まで
にかなりいろいろな国を短期で訪れていたにも関わらず、実際に長期滞在に踏み切る
にはあ
る程度の勇気が必要であった。もちろん日本にパーマネントの職がある研究者が、サ
バチカ
ルで1年ほど海外に滞在するのならば話は別であるが、私の場合、英国に行ったのは
ポスド
ク3年目のときであり、ちょうど学術振興会のPDの身分が終わる年であった。つま
り、その
翌年の身分はほとんど保証されていない状態で行ったのである。このような状態で海
外に行
く研究者で、頭の中に不安が全くないという人はおそらくいないであろう。以下で
は、特に
私のようにポスドクの身分で海外に長期滞在する研究者の役に立つために、私自身の
英国の
ポーツマス大学での経験を嘘偽りなく書きたいと思う。