問3 次のプログラムの説明,擬似言語の記述形式の説明及び プログラムを読んで,設問 1,2 に答えよ。
〔プログラムの説明〕
二つの商品ファイルを併合して一つの商品ファイルにするプログラムである。 図 1 に示す fileA と図 2 に示す fileB を併合して,図 3 に示す fileC を作 成する。ただし, fileA と fileB に同一の商品コードをもつレコードは存在しないものとする。
商品コード
商品名
レコード 1
100
ハブラシ
レコード 2
200
リンス
150
タオル
250
カップ
レコード 3
350
ペン
レコード 4
レコード 5
〔擬似言語の記述形式の説明〕
〔プログラム〕
設問1 プログラム中のαで 示す Yes の部分は何回実行されるか。正しい答えを, 解答群の中から選べ。
解答群
ア 1 イ 2 ウ 3 エ 4 オ 5
設問2 次の記述中の に 入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。
(1) プログラム中のβ で示す条件式を,誤って次のように書いた。
rcdA の商品コード > rcdB の商品コード
fileC の内容は となる。
(2) 元のプログラムで,図 1 のファイルの代わりに,図 4 のファイルを fileA として入力した。fileC の内容は となる。
図4 fileA
ア
イ
ウ
エ
商品
コード
オ
カ
キ
ク
問4 データベースのコミットメント制御に関する次の記述を読んで, 設問に答えよ。
図1 集中型データベースの更新
分散型データベースでは,主サイト(要求元)からの一つのトランザクション処理が 複数のサイトのデータベースを更新する。この場合,次のような問題が生じる。 主サイトからのコミット要求(図 2 の )に基づき,サイト A 及びサイト B それぞれの データベースに対してコミット処理が行われるが,サイト A では正常終了し,サイト B では異常終了した場合,更新処理の 整合性がなくなる。
図2 分散型データベースの更新1
そこで,各サイトのトランザクション処理をすぐに確定するのではなく,コミットも ロールバックもできるといった中間状態を設定し,その後確定処理に入るといった 2段階の仕組みを考える(図 3)。これを 2 相コミットメント制御という。
図3 分散型データベースの更新2
設問 図 2,図 3 中の に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。
a に関する解答群
ア n イ (n) ウ n’ エ (n’) オ n’’
b,c に関する解答群
ア 200 イ 300 ウ 400 エ 500 オ 600
カ 700 キ 800 ク 900
問5 プログラムの並列処理に関する次の記述を読んで,設問に答えよ。
1 行が 800ドットで 600 行からなる画像データを処理するプログラムがある。 このプログラムでは,画像の 1 行を単位として処理を行い,ある行の処理結果は 他の行の処理に影響を及ぼさない。 この互いに独立した 600 行分の処理を複数のコンピュータに分担させ,並列に 実行することで,全体の処理時間を短縮することができる。システム X は単独の コンピュータで,200 MFLOPS の演算性能をもつプロセッサと,メモリ, ディスク装置を備えている。システム Y は,システム X と同じ演算性能の コンピュータ(No.1〜No.4)を 4 台並列に接続したものである。図 1 に示すとおり, その 1 台ずつが独立したプロセッサ及びメモリをもつが,ディスクは共有している。
図1 システムの構成
設問 次の記述中の に入れる正しい答えを, 解答群の中から選べ。
プログラムは, 画像データ読込み部, 1 行に ついての計算部, 結果出力部の 三つの部分からなる(図 2 )。 は 40 ミリ秒, は 120 ミリ秒の実行時間を必要とする。 は,40 万回の 浮動小数点計算に相当する実行時間を必要とし,この計算部を 600 行に ついて実行することによって,画像全体を処理する。プログラムをシステム Xで実行すると, ミリ秒の 実行時間を必要とする。
図2 処理の手順
次に,同じプログラムをシステム Y で実行する。 プログラムにおいて, 及び は並列化できず, No.1 のコンピュータが代表して行う。600 回実行する は各々が 独立した処理なので並列化でき,4 台のコンピュータに処理を均等に 分散できる。No.1 のコンピュータが他の 3 台の コンピュータとデータをやり取りするのに必要な時間(通信時間)は,データを すべてのコンピュータへ配るのに 150 ミリ秒,結果を すべて集めるのにも 150 ミリ秒かかる。プログラムを システム Y で実行したとき,実行時間は ミリ秒を必要とする。
の処理に含まれる演算処理が 少ない場合には,通信時間がかかるので,並列処理の方が単独処理よりも実行時間が 長くなることもある。プログラムをシステム Y で実行する 場合に, の処理が 浮動小数点計算に換算しておよそ 万回より 少なくなると,システム X で実行した場合よりも 長い実行時間が必要となる。
a,b に関する解答群
ア 300 イ 340 ウ 460 エ 610 オ 760
カ 1,200 キ 1,320 ク 1,360
c に関する解答群
ア 5 イ 10 ウ 13 エ 30 オ 6,000カ 8,000
問6 在庫管理に関する次の記述を読んで,設問 1,2 に答えよ。
設問1 Y 君の勤める工場で使用されている原材料は 100 品目ある。 Y 君は,その中から重点品目を選んで在庫管理の見直しを提案しようと考えた。 いろいろな文献から,年間消費金額(原材料単価×消費量)の大きい原材料は 重点管理品目としてきめ細かく管理し,年間消費金額の小さい原材料は費用を かけないで管理するのがよいことが分かった。そこで,品目ごとの年間消費金額を 調べて,次のような表にまとめた。
番号
品目コード
原材料単価
消費量
年間消費金額
1
AA01
30
56,380
1,691,400
2
AA07
1,500
300,000
3
AC01
23,400
35,100,000
ZQ80
10
2,875
28,750
年間消費金額合計
231,730,960
続いて,表から年間消費金額が年間消費金額合計に占める割合の高い品目を 重点管理品目として選び出すために,次の手順で分析をした。
年間消費金額の大きい順に全品目を 並べ替える。
最上位から各順位までの年間消費金額累計を求める。
横軸を品目の順位,縦軸を年間消費金額とする棒グラフを作成する。
このグラフに,各順位までの年間消費金額累計を折れ線で記入する。
この手順で得られた図又はグラフの名称として正しい答えを,解答群の中から選べ。
ア アローダイアグラム イ ガントチャート ウ 管理図
エ パレート図 オ ポートフォリオ図
設問2 在庫管理の代表的な方法に“定期発注方式”と“定量発注方式”が ある。設問 1で選び出した重点管理品目にどちらの方式が適しているかを 検討するために,Y 君はそれぞれの特徴をまとめた。次の記述中の に入れる正しい答えを, 解答群の中から選べ。
発注方式を決めるためには,原材料の単価,一定期間の消費量,消費量の変動の 大きさとその予測のしやすさ,発注から入庫が完了するまでの調達期間,1 回の発注に かかる輸送費や事務経費などの発注費用,在庫量に応じた保管費用など多くの条件を 考慮する必要がある。
“定期発注方式”では,原材料の調達期間に応じて一定期間の長さを決め, その一定期間ごとに次の期間の消費量を予測し,それに基づいて を決めるので, きめ細かく在庫を管理することができる。消費量の変動が大きいときも在庫切れの 危険が少ない。この方式は,市場の製品に対する需要の変動が大きく,生産計画が しばしば変更されるような場合で,しかも単価が高い原材料の管理に有効である。
“定量発注方式”では,在庫量が まで減少したときに, 調達期間を考慮して前もって決めておいた量だけを発注するので,定期発注方式に 比べると管理が容易である。しかし,消費量の変動が大きいときには在庫切れを 起こす危険がある。製品の需要及び原材料の調達期間が安定し,その時点での在庫量を 正確に把握できる原材料の管理に適している。
ア 安全在庫 イ 安全在庫の 50 % ウ 発注時期
エ 発注点 オ 発注量 カ 平均在庫量