東京理科大学 infoserv[更新日]1999.11.10


問16 プログラム設計に関する次の記述を読んで,設問 1,2 に答えよ。

N 社では,オンラインリアルタイムでトランザクション処理を行う業務 X プログラム の開発を行っている。業務 X プログラムにかかわるシステム構成は,図 1 のとおりで ある。

図1 業務 X プログラムにかかわるシステム構成

〔トランザクション処理の流れの説明〕

(1) 端末からのメッセージを,通信制御プログラムを介して, オンライン制御プログラムが受信する。

(2) オンライン制御プログラムは,受信したメッセージを解析し,要求されている 処理に必要な業務プログラムを起動する。

(3) 当該業務プログラムは,データベースとの入出力が必要な場合, データベース管理プログラムを介して,必要なデータの格納場所を探し, 読込み・書出し処理を行う。

(4) 当該業務プログラムでの処理が終了すると,オンライン制御プログラムは, 業務プログラムからの応答メッセージを,通信制御プログラムを介して,端末へ送信する。

 

業務 X プログラムにかかわるデータベースとファイルには, 次のものがある。

(1) データベース

 顧客属性データベース

 顧客元帳データベース

 特別顧客データベース

(2) ログファイル

顧客属性データベースのデータディレクトリは,データベース管理プログラムが 主記憶に常駐させている。顧客元帳データベースと特別顧客データベースのレコードを 読み込む前に,データディレクトリを読み込むためにディスクから 1 回の入力を 必要とする。ログファイルは順ファイルであり,トランザクションごとにディスクに 対して 1 回の出力を必要とする。

〔業務 X プログラムの概要〕

(1) メッセージに含まれる顧客コードをキーにして,顧客属性データベースを読む。

(2) 当該顧客のレコードが顧客属性データベースに存在しない場合, エラーメッセージを作成し,終了する。

(3) 当該顧客のレコードが存在する場合,顧客属性データベースの項目を使って, メッセージを編集する。

(4) 編集済みメッセージを用いて,当該顧客の顧客元帳データベースのレコードを 更新する。

(5) 顧客属性データベースの項目に,当該顧客が特別顧客である旨の印がある場合, 編集済みメッセージを用いて,当該顧客の特別顧客データベースのレコードも更新する。

(6) ログ情報をログファイルに書く。

(7) 応答メッセージを作成し,終了する。

設問1 図 2 は,業務 X プログラムの流れを示したものである。この流れ図を完成したとき,図 2 中の に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。

図 2 業務 X プログラムの流れ

a,c に関する解答群

 ア エラーメッセージを作成する。

 イ 顧客コードをキーにして,顧客属性データベースを読む。

 ウ 顧客コードをキーにして,顧客元帳データベースを読む。

 エ 顧客属性データベースの項目を使って,メッセージを編集する。

 オ 特別顧客データベースに書く。

 カ 特別顧客データベースを読む。

 キ メッセージを用いて,顧客元帳レコードを編集する。

 ク メッセージを用いて,特別顧客レコードを編集する。

 ケ ログ情報を作成する。

 コ ログ情報をログファイルに書く。

 

b に関する解答群

 ア 顧客属性データベース    イ 顧客元帳データベース

 ウ 特別顧客データベース    エ ログファイル

設問2 メッセージが特別顧客のものであり,かつエラーとならなかった場合, 次の各データベース及びファイルに対するディスク入出力回数表のすべての空欄に数値を 埋めて,表を完成したとき,表中の に 入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。

表 各データベース及びファイルのディスク入出力回数表

データベース及び

ファイル名

データ

ディレクトリ

入力

データベース

及び

ファイル入力

データベース

及び

ファイル出力

合計

顧客属性データベース

   

0

 

顧客元帳データベース

 

1

   

特別顧客データベース

     

ログファイル    

       

合計        

     

解答群

 ア 1    イ 2    ウ 3    エ 4    オ 5

 カ 6    キ 7    ク 8    ケ 9


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