東京理科大学 infoserv[更新日]2000.5.1


問17 拡張 COMET を用いた家庭用タイマに関する次の記述を読んで, 設問 1 〜 3 に答えよ。

 秒単位で設定した時間が経過すると,ブザー音を鳴らして知らせる家庭用タイマの システム構成を図 1 に,流れ図を図 2 にそれぞれ示す。

〔動作の説明〕

(1) 時間計測停止中で,かつブザー音が鳴っていないときに, データ入力部から秒単位で最大 999 までの計測時間値を設定できる。

(2) 時間表示部には,計測時間値を常に表示する。

(3) 時間計測停止中で,かつ計測時間値が 1 以上のときに, 開始/停止スイッチが押されると時間計測を開始する。

(4) 時間計測は,10 ミリ秒周期で発生するタイマ割込みの回数を数えることによって, 1秒を計測する。1 秒ごとに計測時間値を 1 ずつ減算する。

(5) 時間計測中に開始/停止スイッチが押されると,時間計測を停止する。

(6) 時間計測中に計測時間値が 0 になると,ブザー音を鳴らして時間計測を停止する。

(7) ブザー音が鳴っているときに,開始/停止スイッチが押されると,ブザー音を停止する。


図1 家庭用タイマのシステム構成

〔流れ図中の変数及び副プログラムの説明〕

(1) TIME は計測時間値を示す変数である。

(2) STS は制御状態を記憶する変数であり,0 は時間計測停止中,1 は時間計測中, 2 はブザー音が鳴っている状態を示す。

(3) SEC はタイマ割込みの回数を数えて 1 秒を計測するための変数である。

(4) DISP は変数 TIME の値を 3 けたの 10 進数に変換して, 時間表示部に表示する副プログラムである。


図2 家庭用タイマの流れ図

設問1 図 2 中の に入れる正しい答えを, 解答群の中から選べ。

a に関する解答群

ア STS = 0    イ STS = 1    ウ STS = 2

エ STS ≧ 0    オ STS ≧ 1    カ STS ≧ 2

b に関する解答群

ア 0 → STS    イ 0 → TIME     ウ 1 → STS

エ 1 → TIME    オ 2 → STS    カ 2 → TIME

設問2 次の記述中の に入れる正しい答えを, 解答群の中から選べ。

図 2 の流れ図中の変数 SEC 及び変数 TIME をそれぞれ 2 進数の変数としたとき, 必要とする最少ビット数は変数 SEC が ビット , 変数 TIME が ビットである。 拡張 COMET は 1 語 16 ビットの計算機であるので,変数 SEC 及び変数 TIME のどちらも 1 語で表すことができる。

解答群

ア 4    イ 5    ウ 6    エ 7    オ 8

カ 9    キ 10    ク 11    ケ 12    コ 13

設問3 次の記述中の に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。

ブザー音が鳴ってから 1 分間経過しても,開始/停止スイッチが押されなかったときは, ブザー音を停止する機能を追加することにした。この機能の追加方法として, タイマ割込み処理だけを変更することにした。これを実現するために, 図 2 に示す流れ図中のタイマ割込み処理を図 3 のように変更した。 その変更内容は次のとおりである。X はある既存の変数を示す。

STS = 1の判定結果が No の場合,次の処理を追加する。

変数 STS が 2 であれば,ブザー音が鳴っている 1 分を計測する変数 X に 1 を加算する。 加算した結果が であれば, 変数 STS を 0 にしてブザー音を停止する。

この変更方法において,変数 X として使用できる既存の変数は


図3 変更後のタイマ割込み処理の流れ図

e に関する解答群

ア 60    イ 100    ウ 3600    エ 6000    オ 36000

f に関する解答群

ア SEC だけである     イ SEC 又は STS のどちらでもよい

ウ STS だけである     エ STS 又は TIME のどちらでもよい

オ TIME だけである     カ TIME 又は SEC のどちらでもよい

 


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