平成7年度 春期 第二種 午後 問3〜問6

                        [更新日]1995.05.22
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃次の問3から問6までの4問については、この中から2問を選択し、答案用紙の選┃ ┃択欄の「選」を黒くマークして解答してください。              ┃ ┃ なお、3問以上選択した場合には、はじめの2問について採点します。    ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 問3 関係データベースに関する次の記述を読んで、設問1〜3に答えよ。 商品表(表1)、営業所表(表2)及び1日の売上を記録した売上 表(表3)からなる関係データベースがある。       表1 商品表           表2 営業所表 ┌───┬─────┬──────┐ ┌───┬─────┬────┐ │コード│商品名  │単価(千円)│ │コード│営業所名 │ 所属 │ ├───┼─────┼──────┤ ├───┼─────┼────┤ │G01│シャツ  │   5  │ │E01│札幌営業所│東京本社│ ├───┼─────┼──────┤ ├───┼─────┼────┤ │G02│スラックス│  12  │ │E02│仙台営業所│東京本社│ ├───┼─────┼──────┤ ├───┼─────┼────┤ │G03│スカート │   8  │ │E03│東京営業所│東京本社│ └───┴─────┴──────┘ ├───┼─────┼────┤                    │E04│大阪営業所│大阪支社│                    ├───┼─────┼────┤                    │E05│福岡営業所│大阪支社│                    └───┴─────┴────┘        表3 売上表 ┌──────┬─────┬────┐ │営業所コード│商品コード│売上数量│ ├──────┼─────┼────┤ │  E01 │ G01 │ 100│ ├──────┼─────┼────┤ │  E01 │ G02 │ 150│ ├──────┼─────┼────┤ │  E02 │ G01 │ 200│ ├──────┼─────┼────┤ │  E02 │ G03 │ 160│ ├──────┼─────┼────┤ │  E03 │ G01 │ 340│ ├──────┼─────┼────┤ │  E03 │ G02 │ 230│ ├──────┼─────┼────┤ │  E03 │ G03 │ 400│ ├──────┼─────┼────┤ │  E04 │ G01 │ 200│ ├──────┼─────┼────┤ │  E04 │ G02 │ 210│ ├──────┼─────┼────┤ │  E04 │ G03 │ 180│ ├──────┼─────┼────┤ │  E05 │ G01 │  80│ ├──────┼─────┼────┤ │  E05 │ G02 │  90│ ├──────┼─────┼────┤ │  E05 │ G03 │ 140│ └──────┴─────┴────┘ 設問1 次の a〜cの各SQL文によって抽出されるデータ群を、解答 群の中から選べ。 a SELECT 営業所名 FROM 営業所表 WHERE 所属 = N’大阪支社’ b SELECT 営業所名 FROM 営業所表 、売上表 WHERE コード = 営業所コード AND 商品コード = ’G01’ AND 売上数量 > 100 c SELECT 営業所名 FROM 営業所表 WHERE コード IN (SELECT 営業所コード FROM 売上表 WHERE 商品コード = ’G02’) 解答群 ア ┌─────┐ イ ┌─────┐ ウ ┌─────┐   │札幌営業所│   │大阪営業所│   │札幌営業所│   ├─────┤   ├─────┤   ├─────┤   │仙台営業所│   │福岡営業所│   │仙台営業所│   └─────┘   └─────┘   ├─────┤                       │東京営業所│                       └─────┘ エ ┌─────┐ オ ┌─────┐ カ ┌─────┐   │仙台営業所│   │東京営業所│   │札幌営業所│   ├─────┤   ├─────┤   ├─────┤   │東京営業所│   │大阪営業所│   │東京営業所│   ├─────┤   ├─────┤   ├─────┤   │大阪営業所│   │福岡営業所│   │大阪営業所│   └─────┘   └─────┘   ├─────┤                       │福岡営業所│                       └─────┘ キ ┌─────┐ ク ┌─────┐ ケ 該当なし   │仙台営業所│   │札幌営業所│   ├─────┤   ├─────┤   │東京営業所│   │仙台営業所│   ├─────┤   ├─────┤   │大阪営業所│   │東京営業所│   ├─────┤   ├─────┤   │福岡営業所│   │大阪営業所│   └─────┘   └─────┘ 設問2 東京営業所の商品ごとの売上高を求めるSQL文を、解答群の中から 選べ。 表4 東京営業所の商品ごとの売上高 ┌─────┬───────┐ │商品名  │単価*売上数量│ ├─────┼───────┤ │シャツ  │  1700 │ ├─────┼───────┤ │スラックス│  2760 │ ├─────┼───────┤ │スカート │  3200 │ └─────┴───────┘ 解答群 ア SELECT 商品名,単価 * 売上数量 FROM 売上表 WHERE コード = 商品コード AND 営業所コード = ’E03’ イ SELECT 商品名,単価 * 売上数量 FROM 商品表 WHERE コード = 商品コード ウ SELECT 商品名,単価 * 売上数量 FROM 商品表,売上表 WHERE コード = 商品コード AND 営業所コード = ’E03’ エ SELECT 商品名,単価 * 売上数量 FROM 商品表,売上表 WHERE 営業所コード = ’E03’ 設問3 商品コード別に、売上数量の多い順に並べるSQL文の[ ]に 入れる正しい答えを、解答群の中から選べ。 表5 商品コードごとの売上数量 ┌─────┬─────────┐ │商品コード│SUM(売上数量)│ ├─────┼─────────┤ │ G01 │    920  │ ├─────┼─────────┤ │ G03 │    880  │ ├─────┼─────────┤ │ G02 │    680  │ └─────┴─────────┘ SELECT 商品コード,SUM(売上数量) FROM 売上表 GROUP BY商品コード [ ] 解答群 ア ORDER BY 2 ASC イ ORDER BY 2 DESC ウ ORDER BY SUM ASC エ ORDER BY SUM DESC オ ORDER BY 売上数量 ASC カ ORDER BY 売上数量 DESC キ ORDER BY 商品コード ASC ク ORDER BY 商品コード DESC
問4 画像データの送信に関する次の記述を読んで、設問に答えよ。    1フレームが横128ドット、縦64ドットで構成され、各ドットは16 色で表示される静止画像を、1秒間に10フレーム送信するシステムが ある。 設問 次の記述中の[ ]に入れる正しい答えを、解答群の中から 選べ。 (1) 16色の情報を表現するには[ a ]ビット必要であるから、1 フレーム分の静止画像のデータ量は[ b ]バイトになる。 (2) 高速ディジタル伝送サービスを利用して、データを圧縮せずに送 信することにした。この場合に最低限必要なサービスの伝送速度は [ c ]ビット/秒である。 (3) ディジタル回線として、ISDN基本インタフェースのBチャネル( 64kビット/秒)一つを利用するときには、静止画像を元のデータ量 の平均[ d ]%にまで圧縮する必要がある。 a、bに関する解答群 ア 2 イ 4 ウ 6 エ 8 オ 16 カ 2048 キ 4096 ク 8192 ケ 16384 コ 32768 cに関する解答群 ア 64k イ 192k ウ 384k エ 768k オ 1.5M カ 3M キ 6M dに関する解答群 ア 0 イ 2.5 ウ 5 エ 10 オ 20 カ 40 キ 80 問5 処理の実行順序に関する次の記述を読んで、設問に答えよ。 3台のプロセッサ(プロセッサ1〜プロセッサ3)を使って9個の処 理(処理1〜処理9)を並行して実行する。ただし、処理によっては 別の処理が終了してからでなければ実行できないものがある。各処 理の処理時間と実行に関する依存関係は表のとおりである。 表 処理時間と各処理間の依存関係 ┌────┬────────┬───────────────────┐ │処理番号│処理時間(ms)│実行開始前に終了していなければならない│ │    │        │処理の番号              │ ├────┼────────┼───────────────────┤ │  1 │   10   │なし                 │ ├────┼────────┼───────────────────┤ │  2 │   20   │なし                 │ ├────┼────────┼───────────────────┤ │  3 │   30   │なし                 │ ├────┼────────┼───────────────────┤ │  4 │   15   │1                  │ ├────┼────────┼───────────────────┤ │  5 │   20   │1、2                │ ├────┼────────┼───────────────────┤ │  6 │   30   │2、3                │ ├────┼────────┼───────────────────┤ │  7 │   15   │2、4                │ ├────┼────────┼───────────────────┤ │  8 │   25   │5、7                │ ├────┼────────┼───────────────────┤ │  9 │   20   │6                  │ └────┴────────┴───────────────────┘ 各プロセッサで行う処理は、次のようにして決める。 (1) 実行可能な処理が複数ある場合、処理番号の若いものから優先して 実行する。 (2) 複数のプロセッサが処理を実行可能な状態にある場合、プロセッサ の番号の若い順から実行する処理を決める。 設問 次の記述中の[ ]に入れる正しい答えを、解答群の中から選 べ。    最初、プロセッサ1〜プロセッサ3では、それぞれ処理1〜処理3を実 行する。10ms後、プロセッサ1では処理1が終了するので、続いて実行 可能な処理4を実行する。    このようにして処理を実行していったとき、処理7は、実行開始から [ a ]ms後に[ b ]で実行される。プロセッサ2では、処理5 が終了してから次の処理を実行するまで[ c ]msの待ち時間が発 生する。すべての処理が終了するまでにかかる時間は[ d ]msで ある。 a、cに関する解答群 ア 10 イ 15 ウ 20 エ 25 オ 30 bに関する解答群 ア プロセッサ1 イ プロセッサ2 ウ プロセッサ3 dに関する解答群 ア 50 イ 55 ウ 60 エ 65 オ 70 カ 75 キ 80 ク 85 ケ 90 問6 在庫計画に関する次の記述を読んで、設問1、2に答えよ。    約1000品目の商品の発注を管理するシステムを開発する。このシ ステムでは、これらの商品の品切れを起こさないように、また在庫 過剰にならないように必要量を計算して発注する定期発注方式を用 いる。定期発注方式では、あらかじめ決められた発注間隔(ここで は、1か月)で発注する。発注量は次の計算式によって求める。tは 月を表す。 発注量 = 翌1か月の販売予測量(Pt-1)+ 安全余裕 - 現在庫 ある1品目の在庫量の変化を表すグラフを描くと、次のようになる。    発注日は毎月末、入庫日は翌月1日とする。発注量は、翌1か月の販売 予測量を当月末までのデータを用いて計算するが、商品の性質に従って、 適切な予測式をあてはめたい。システムとして蓄積しているデーターは 次のものである。 品目別の1か月分の販売量Rt (3年分だけ保存しておく) 品目別の月末の在庫量  St (3年分だけ保存しておく) 品目別の翌月の発注量  Qt (3年分だけ保存しておく) 定期発注する商品は、X、Y、Zの三つのグループに分けられ、それぞ れの商品の性質と予測式は次のとおりである。 設問1 各グループの予測式を解答群の中から選べ。 Xグループの商品:    多少の変動はあるが、約半年間で見ると販売量はあまり変化していな い。 [ a ] Yグループの商品:    月によって販売量が大きく変化するが、年間の変動パターンは毎年ほ ぼ同じである。 [ b ] Zグループの商品:    毎月ほぼ一定の割合(比率)で販売量が増えており、今後も成長が見 込まれる。 [ c ] 解答群 ア 前月と今月の販売量との比を今月の販売量にかけることによって求める。         Rt Pt+1 = Rt × ───         Rt+1 イ 当月に近いほど大きなウェイトをかけた加重平均とする。 Pt+1 = a1 × Rt-11 + a2 × Rt-10 + … + a12 × Rt ここで a1 + a2 + … + a12 =1 かつ a1<a2<…<a12 とする。 ウ 過去半年間の販売量の平均を用いる。         Rt-5 + Rt-4 + … + Rt Pt+1 = Rt × ───────────────         6 エ 過去1年分の月ごとの販売量のデータに、最小2乗法によって直線をあて はめ、翌1か月の予測値を求める。 Pt+1 = a+b×(t+1) オ 過去1年分の月ごとの販売量のデータに、最小2乗法によって2次曲線をあ てはめ、翌1か月の予測値を求める。 Pt+1 = a+b×(t+1)+c×(t+1)^2 カ ある月に関する3年間の平均を求める。         R1 + Rt-12 + Rt-24 Pt+1 = Rt × ──────────────         3 キ ある月に関する3年間の平均を求める。         Rt-11 + Rt-23 + Rt-35 Pt+1 = Rt × ──────────────         3 設問2 システムに蓄積するデータのファイル形式(順編成ファイル)を、 次の(1)、(2)の2種類検討している。品名コード、年、月、販売量 など2種類のファイルの各項目はすべて4バイトとする。 (1) 1レコードに1品目に関する3年分のデータを入れる。 ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─────────┐ │品│年│月│販│在│発│月│販│在│発│         │ │名│ │1│売│庫│注│2│売│庫│注│         │ │コ│ │ │量│量│量│ │量│量│量│   ‥‥‥   │ │|| │ │1│1│1│ │2│2│2│         │ │ド│ │ │ │ │ │ │ │ │ │         │ └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─────────┘ (2) 1レコードにすべての品目の1か月分のデータを入れる。 ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─────────┐ │年│月│品│販│在│発│品│販│在│発│         │ │ │ │名│売│庫│注│名│売│庫│注│         │ │ │ │コ│量│量│量│コ│量│量│量│   ‥‥‥   │ │ │ │|│1│1│1│|│2│2│2│         │ │ │ │ド│ │ │ │ド│ │ │ │         │ │ │ │1│ │ │ │2│ │ │ │         │ └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─────────┘ 解答群の記述のうち、間違っているものはどれか。 解答群 ア (1)は(2)に比べて、品目ごとの販売予測量の計算を効率よく行える。 イ (2)は(1)に比べて、月末のデータの入替えを効率よく行える。 ウ (1)、(2)ともに必要とするファイル容量は同じである。 エ (2)は(1)に比べて、1レコードの大きさが大きい。
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