平成9年度 春期 第二種 午後 問17

                        [更新日]1997.05.30
問17 マイコンを応用した温度モニタに関する次の記述を読んで,設問1〜3に答えよ。 図1に,温度モニタのシステム構成を示す。タイマ割込みごとに,温度検出 器の出力値をA/D変換器から取り込む。スイッチが“閉”の間だけ,取り込ん だ温度を7セグメントLED2個で構成した表示器に表示する。スイッチが“開” のときは,表示器に何も表示しない。温度の検出範囲は0〜90℃である。表に 入出力ポートとA/D変換器に関する仕様を示す。拡張COMETに接続してあるタ イマからの割込み要求は,一定間隔で常に発生する。図2に,A/D変換器への 入力電圧と表示温度との関係を示す。7セグメントLEDを点灯するには,出力ポー トに点灯用データを出力する。例えば,7セグメントLEDにl3を表示するには, 出力ポートに16進数の82CEを出力する。 なお,拡張COMETでは,ビット0がMSB(Most Significant Bit)であることに 注意して解答すること。
図1 温度モニタのシステム構成
表 入出カポートとA/D変換器の仕様
種類I/Oアドレス 機  能
出力ポート1番地(出力) 各ビットに接続した7セグメントLEDのセグメントの
点灯と消灯を行う。
1のとき点灯し,0のとき消灯する。
入力ポート2番地(入力) スイッチが“閉”のとき,入力データは0になる。
スイッチが“開”のとき,入力データは1になる。
A/D変換器 3番地
(出力:コマンド
入力:ステータス)
コマンド 1を書き込むと変換を開始する。
ステータス 読み込んだ値が0のとき、変換中を示す。
0以外のとき、変換終了を示す。
4番地
(入力:データ)
読み込むと変換結果が得られる
(変換中は,不定になる)。

図2 A/D変換器への入力電圧と表示温度との関係
設問1 次の記述中の[ ]に入れる正しい答えを,解答群の中から選ベ。 スイッチの“開”や“閉”によって,スイッチ接点がある期間[ a ]を繰り 返すことを[ b ]と呼ぶ。この影響を防止するため,[ c ]の入力がすべ て同じ値のとき,スイッチが“開”あるいは“閉”になったと判定する方法がある。 解答群 ア 1回 イ 開 ウ 開閉 エ チャタリング オ 発振 カ バッファリング キ 複数回 ク 閉 設問2 タイマ割込みによって,A/D変換器からデータを入力し,7セグメントLEDに 表示する割込み処理のプログラムDISPを次に示す。[ ]に入れる正しい 答えを,解答群の中から選ベ。 副プログラムGETTMPは,GR0に与えられたA/D変換器の出力値を表示温度に変 換してGR0に格納する。 副プログラムDISPONは,GR0に与えられた表示温度を7セグメントLED点灯用 データに変換してGR0に格納する。 フラグDSPFGの値は,主プログラムで設定され,スイッチが“閉”になると1に, “開”になると0になっている。 EXTRN GETTMP,DISPON,DSPFG DISP PUSH 0 , GR1 LEA GR0 , 1 [ d ] ;A/D変換開始 ADIN [ e ] CPL CR0,ZERO ;A/D変換終了か? JZE ADIN [ f ] ;変換データを,読み込む CALL GETTMP ;温度データに変換 CALL DISPON ;LEDの点灯用データに変換 LD GR1,DSPFG ;スイッチの状態を取り込む CPA GR1,ZERO ;スイッチが開か? JNZ DSPOT LEA GR0,0 DSPOT [ g ] DSPOFF POP GR1 RETI ;割込みからの復帰 ZERO DC 0 解答群 ア IN 2 イ IN 3 ウ IN 4 エ INPUT 2  オ INPUT 3  カ INPUT 4 キ OUT 1 ク OUT 3 ケ OUTPUT 1 コ OUTPUT 3 設問3 次の記述中の[ ]に入れる正しい答えを,解答群の中から選ベ。 出力ポートに16進数のCEF6を出力すると7セグメントLEDには,[ h ] と表示される。このときのA/D変換器への入力電圧は,[ i ]Vである。 hに関する解答群 ア 10 イ 20 ウ 30 エ 40 オ 50 iに関する解答群 ア 1 イ 2 ウ 3 エ 4 オ 5

戻る  前頁:問16