LCR回路の過渡現象T&Uの開発の歩み


 本実験はLCR回路の過渡現象の実験から時定数を求め、回路素子の値を求める課題であった。
 測定は写真測定装置でオシロスコープの画面を写し、データを得ていた。近年測定装置のデジタル化、低価格化が急速に進み学生実験にも容易に取り入れられるようになった。おりしも満田先生を中心に学内科研費「特色ある教育研究の推進」の助成を受け本学科では「学生物理実験における情報処理手段の活用」をテーマに学生実験の改革が行われ、その一環として鈴木清光が改編を担当した。アイデアや実際の作業は2000年度満田研卒業研究生坂田玲子君が奮闘された。
  1. GPIBを備えたデジタルオシロスコープ・ファンクションジェネレータとパソコンを用いたデータの測定。
  2. グラフ処理ソフト”カレイダグラフ”を用いたグラフ作成と非線型フィッテイング。
  3. 方程式の数値解を求め実験結果の考察をする。
3部構成で、LCR回路の過渡現象に十分親しんでいただきたい。
 物理学の学習にとって回路は物理現象のアナロジー(さまざまの現象に共通するモデル)として重要である。特にLCR回路は測定系の基本に常に付きまとう(最先端の研究実験においても)基本的な要素であることを知っておいていただきたい。
2000年11月28日  鈴木清光


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