手書きの売上伝票を基に,売上高の集計処理及び在庫引き当てのための
売上集計データを作成する売上管理システムがある。このシステムの概要及び
処理の流れ図は,次のとおりである。
〔売上管理システムの概要〕
(1) 1 日分の売上伝票のデータは,その日のうちに入力し,バッチ処理で
エラーチェックを行う。その結果,エラーのあるデータを,エラーリストに
印字する。
(2) 売上伝票の様式は図 1 に示すとおりであり,太線で囲まれた項目を
入力する。

図1 売上伝票の様式
伝票番号は,一連番号が印刷されていて,正しく入力されるものとする。
受注日は,4 けたの年,2 けたの月及び 2 けたの日の数字である。
取引先コード,商品コード,単価,数量及び金額は,いずれも数字である。
取引先名及び商品名は,文字列である。
(3) エラーチェックの内容は,次のとおりである。
受注日
処理日と同日であるか。
取引先コード及び取引先名
取引先コードは,取引先マスタファイルに存在するコードであるか。また,
取引先マスタファイル中の該当する取引先名と伝票の取引先名が一致するか。
商品コード及び商品名
商品コードは,商品マスタファイルに存在するコードであるか。また,
商品マスタファイル中の該当する商品名と伝票の商品名が一致するか。
単価,数量及び金額
単価は,商品マスタファイル中の該当する単価と一致するか。数量は一定の
範囲内であるか。また,金額は単価×数量と等しいか。
(4) エラーリストと売上伝票を基に売上データを修正した後,再度
エラーチェックを行う。エラーがなくなるまで修正とエラーチェックを繰り返す。この作業はその日のうちに終える。
(5) エラーチェック完了後,売上高を集計し,商品別の売上集計データを
作成して,在庫管理システムへ引き渡す。
(6) 売上集計データファイルを整列後,売上高を集計して商品別
売上日計表を印字する。
商品別売上日計表の様式は,図 2 のとおりである。

図2 商品別売上日計表の様式
並び順は,月累計金額の降順とする。
日計数量は,売上当日の数量合計である。
日計金額は,商品マスタファイルの単価×日計数量で計算した金額で
ある。
月累計数量は,月初めからの日計数量の累計である。
月累計金額は,商品マスタファイルの単価×月累計数量で計算した
金額である。
売上データファイル(順ファイル)
伝票 番号 |
受注日 |
取引先 コード |
取引先名 |
商品 コード |
商品名 |
単価 |
数量 |
金額 |
商品マスタファイル(商品コードをキーとする索引ファイル)
取引先マスタファイル(取引先コードをキーとする索引ファイル)
取引先 コード |
取引先名 |
住所 |
電話番号 |
担当者
部署 |
担当者名 |
売上集計データファイル(順ファイル)
受注日 |
商品
コード |
商品名 |
日計数量 |
日計金額 |
月累計数量 |
月累計金額 |
図3 各ファイルのレコード様式
〔処理の流れ図〕

設問2 売上伝票からバッチ入力している処理形態を変更し,入力及び
エラーチェック作業をシステムと対話形式で行うことにした。このとき,
システムで付与できる項目はできるだけ入力を省略することにしたい。
売上伝票ファイルを作成するために,現在入力している項目の中で最低限
必要であって省略できない項目の組を,解答群の中から選べ。
設問3 流れ図中の A ファイルは,商品コードをキーとする索引ファイルで
ある。商品コードのほかに A ファイルの項目として最低限必要なものを,
解答群の中から選べ。