情報処理技術者試験「新制度の概要」、「出題範囲」の追加公表について

平成12年12月
情報処理技術者試験センター

平成12年6月公表の「情報処理技術者試験 新制度の概要」及び「出題範囲」のうち、 本年12月中に公表を予定していました 1.「情報セキュリティアドミニストレータ試験」の出題形式と試験時間及び 出題範囲、 2.基本情報技術者試験で出題するプログラム言語「Java言語」につきましては、 この度検討を終え、公表の運びとなりましたのでお知らせ致します。
 また、6月の公表時点からさらに検討を重ね、変更、追加した事項につきましても、 併せてお知らせ致します。

1.情報セキュリティアドミニストレータ試験

(1)出題形式と試験時間

項目

午前

午後 I

午後 II

試験時間
9:30〜11:00
(90分)
12:30〜14:00
(90分)
14:30〜16:00
(90分)

出題形式

多肢選択式
(四肢択一)
50問出題して
50問解答
記述式
4問出題して
3問解答
論述式(事例解析)
2問出題して
1問解答

(2)出題範囲

午前の試験

午前の出題範囲は、次のとおりです。

分野

範囲・レベル

コンピュータ科学基礎 
コンピュータシステム

○ II

システムの開発と運用

○ I

ネットワーク技術

○ II

データベース技術 
セキュリティと標準化

◎ III

情報化と経営

○ II

監査

○ II

午後の試験

午後の出題範囲は、次のとおりです。

a) 情報セキュリティシステムの企画・設計・構築に関すること
情報戦略、情報システム(ネットワークを含む)の企画・設計・構築、 開発管理 など
物理的セキュリティ対策、アプリケーションセキュリティ対策、 データベースセキュリティ対策、ネットワークセキュリティ対策、 システムセキュリティ対策 など
b) 情報セキュリティの運用・管理に関すること
セキュリティポリシの策定・評価・見直し、リスク分析、業務継続計画、 セキュリティ運用・管理、脆弱性分析、不正アクセス検知・対策、 ユーザセキュリティ管理、障害復旧計画、セキュリティ教育、契約管理、要員管理、 システム監査(のセキュリティ側面) など
c) 情報セキュリティの技術・関連法規に関すること
アクセス管理技術、ウイルス対策技術、暗号技術、認証技術、 暗号応用システム など
情報セキュリティ関連法規、国内・国際標準、ガイドライン、著作権法、 プライバシ保護、情報倫理 など

2.Java言語

平成13年度秋期から、基本情報技術者試験においてプログラミング能力を 問う問題として出題するプログラム言語に、Java TM を追加します。 仕様は次のTR(Technical Report)のとおりです。
Javaの仕様:TR X 0005(日本規格協会発行)

このTRのWeb版は、 このURLで参照できます。

Javaは、米国及びその他の国における米国Sun Microsystems, Inc. の商標又は登録商標です。

3.6月公表後の変更、追加事項

(1)試験名称の変更

テクニカルエンジニア試験の名称を次のとおり変更します。

変更前

変更後

テクニカルエンジニア試験(ネットワーク) テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験
テクニカルエンジニア試験(データベース) テクニカルエンジニア(データベース)試験
テクニカルエンジニア試験(システム管理) テクニカルエンジニア(システム管理)試験
テクニカルエンジニア試験
    (エンベデッドシステム)
テクニカルエンジニア
    (エンベデッドシステム)試験

(2)試験時間の変更

試験時間は、情報セキュリティアドミニストレータ試験も考慮し検討の結果、 次のとおり変更します。

試験区分

午前

午後

午後

システムアナリスト

9:30〜11:00

(90分)

12:30〜14:00

(90分)

14:30〜16:30

(120分)

プロジェクトマネージャ
アプリケーションエンジニア
テクニカルエンジニア(4区分)
上級システムアドミニストレータ
システム監査技術者

情報セキュリティアドミニストレータ試験の試験時間は、 「1.情報セキュリティアドミニストレータ試験」で示したとおりです。 ソフトウェア開発技術者試験、初級システムアドミニストレータ試験及び 基本情報技術者試験の試験時間に変更はありません。

(3)使用可能電卓の基準の変更

使用可能な電卓に関しては6月の公表時点では「基本的な機能に限定する」と していましたが、外形だけで機能を判断することが難しいことから、 従来どおり次の基準とします。

・電卓の基準

電卓は、全試験区分、全時間帯で使用できますが、使用できる電卓には 次のの制限があります。

電池(太陽電池を含む)式であるもの

文字表示領域が1行であるもの(計算状態表示の1行は含めない)

プログラムを組み込む機能がないもの

「試験会場持込禁止電卓機種一覧(案内書に添付します)」に型式番号が 記載されていないもの
なお、「試験会場持込禁止電卓機種一覧」に型式番号が記載されていない機種でも、 プログラムを組み込む機能があるものは使用できませんので、 電卓の仕様書を確認して持参してください。 ポケベル、電子手帳、電子メモ、電子辞書、翻訳機能付き電卓、 音声応答機能のある電卓は使用できません。 また、電卓、電池等は一切貸与しません。

(4)アセンブラ言語CASL II仕様説明の追加

1.2命令 (3) 比較演算命令の「命令の説明」部分(出題範囲16ページ)の追加

アセンブラ言語の仕様1.1ハードウェアの仕様(出題範囲15ページ)中の、 FR(フラグレジスタ、Flag Register)の説明で、演算命令などの実行結果で 設定される値のことを記述していますが、比較演算命令の説明では、 このFRの設定に関する説明が不足しています。 例えば「100(#0064)−65436(#FF9C)」のような引き算では演算結果が正になり、 SF(Sign Flag)に1が設定されないように読めるので、 FRに関する設定内容の説明を追加しました。

以上