古そろばん

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 江戸時代初期の大津班播州系そろばんで10桁、天1、地5珠、楕円形。枠 は金の蒔絵のほどこされた黒漆塗り、珠は縞柿、桁棒や止金は銀の合金で作ら れ黒漆塗りの右開き底板が付いている。
 江戸時代後期の広島そろばんで25桁、天1、地5珠、珠は梅の楕円珠、枠 は黒柿で作られている。裏面に広島 己斐村 梅運堂作の名がある。
 昭和2年(1765)の播州そろばんで、25桁、天2、地5珠、底板は右開き 赤漆塗り、珠は梅、枠は樫で作られている。裏面には使用者中川小兵衛の名が ある。
 寛政3年 辛亥年3月吉旦(1791)黒珠、25桁、天1、地5珠、使用者 安斉市郎兵衛の名がある。