各分野で活躍する卒業生からの声

各分野で活躍している物理学科の卒業生からのコメントを紹介します

 
荒畑恵美子 (首都大東京准教授)
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物理学科では、現象への興味を与える実験の授業と、その現象を説明する理論の授業がうまく組み合わされるなど、非常に系統立ったカリキュラムで授業が構成されています。先生方も授業が上手で興味がなかった分野にも興味がわくようになり、実際、大学入学時には全く興味のなかった超流動や超伝導といった物性を現在は研究しています。さらに、大学院では、個性にあわせた専門的で高度な質の高い指導が受けられ、現在に至るまでの研究姿勢の礎となりました。このような理科大での指導が、早い段階で大学の教員になれたことつながっていると思っています。(2014掲載)



 
田代佑太 (東京都立小岩高等学校 教諭)
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理科大の物理学科で専門的知識はもちろん、物理学の楽しさを学びました。物理学実験では、レポートの作成やディスカッションを通して社会にでてからも役立つ力を身につけられます。また、学生が模擬授業を行う実践的な授業もあり、教育実習も手厚く指導していただきました。物理教育について専門に学ぶ研究室もあり、卒業研究では、物理の楽しさが生徒に伝わるようにするために大切なことを学び、教師を目指す仲間とも出会いました。物理学科で学んだことが私の教師としての土台となっています。(2014掲載)



 
蟹澤 聖 (NTT物性科学基礎研究所)
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卒業してから現在まで、私は半導体の研究に従事しています。原子から宇宙まで、一貫した表現で記述できる物理学の美しさを教えてくれた理科大の授業が、自分の進路を決めました。実験計画を立てたり研究発表をするとき、物理学実験で学んだスキルが今でも大変役に立っています。研究が一歩前進する毎に、物理学科のカリキュラムがエッセンスの宝箱であったことを痛感します。学んだ知識と技能で科学の真髄を究め、世界に飛び出す志があるなら、理想に向かってスタートするために理科大物理学科が最適です。(2014掲載)



 
佐藤毅彦 (宇宙航空研究開発機構(JAXA))
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現在は宇宙科学研究所にて月惑星探査とその関連業務に従事している。四半世紀以上前の在学であるが、「真に人間の資質を高める教育」はそう変わらないと信じる。「すぐ使える・役に立つ・ハウツー的な」教育では、定型の問題に解答する反射神経は育っても、真に社会で通用する「未知の問題に対し思考する能力」は育ちにくい。モダンでも質の悪い教育は「すぐに時代に取り残される」人物しか育てないと思う。スタイルは古くとも質の良い教育こそが「時代の激変に適応し得る」人物を育てるものである。進級・卒業に厳しい本学にて確かに私は後者のような教育を受けたはずで、それだからこそ現在のポジションにいるのだと信じている。(2014掲載)



 
井上鑑孝(株式会社デンソー)
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卒業研究ではボーズ・アインシュタイン凝縮の理論研究に従事しましたが、その後は神経薬理学・過渡熱抵抗計測・有限要素法・最適化手法・古典分子動力学・第一原理計算・機械学習と実に様々な分野に携わってきました。その中には物理学とは一見、無関係なものも含まれていますが、物理学を学ぶことで得た土台が大いに役立ったと確信しています。また、10年の社会人生活を通じて、物理学出身の人材が重宝されつつある傾向も感じています。物理学科に入られた皆様には単に「単位を取得する」というだけでなく、「学問を理解する/修める」という視点をもって勉学に励んでいただければと思います。卒業後には物理の世界に限らず様々な分野でご活躍されることを期待します。(2017−12掲載)


 
鈴木聡子(オリンパス株式会社)
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私はオリンパスで、がんなどの疾患を診断、治療する内視鏡用処置具を開発しています。大学院時代に企業で研究したことがきっかけで、社会に貢献する技術を生み出したいと強く思い、現在の職業を選択しました。仕事では主に、医学と機械設計に関する知識を必要とするため、学生時代に得た物理学の知識や研究内容が直接仕事に結びついているわけではありません。しかし、社会に出れば、学生時代に得た知識や経験が仕事に直結する機会はあまり多くなく、むしろ論理的思考力や応用力といった能力が強く求められると思います。理科大では、物理学は勿論のこと、これら社会で必要な能力をしっかりと身につくことができました。理科大で得たものは、将来必ずみなさんの誇りになると思います。(2017−10掲載)



 
吉田憲司(宇宙航空研究開発機構(JAXA))
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これまで航空技術部門で次世代超音速旅客機の研究に従事してきました。私は新しい航空機開発が小さい頃からの夢で、その実現には物理的な視点で物を捉える力を身に着けることが第一と思い、理科大の門を叩きました。当時の私の理科大のイメージは物理学校の伝統を重んじる議論が豊富な学び舎でして、入学後の先生方や同窓生との4年間はまさにその通りでした。私は新しい“物”の創造は知識の多さではなく、何かを成そうとする情熱と納得するまで考え抜く姿勢、そして何よりも好奇心にあることを学んだ気がしています。卒業後は理学から工学の世界に移りましたが、その経験は今も生きています。どうか基礎中の基礎である物理学科で大いに自身を磨いてみてください。(2017−9掲載)



 
笠原寛顕(TDK株式会社)
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私は入社以降、磁気ヘッドの開発、磁気センサの量産化を経験し、現在は品質保証を担当しています。物理学科で学んだ磁性の知識は、社会に出て大いに役立ちました。そして、研究室での日々が、答えのない事象に対峙する姿勢を学ぶ場であったことが、私の財産となりました。
物理学徒にとっては、先人たちが歩んだ「仮説、実験、検証」の過程を理解した上で自力で考える、ということが重要であり、その環境が物理学科にはあると確信します。学生の皆さんは、どこまでできれば合格か、ではなく、その先に何があるのか、という知的好奇心を持って物理と向き合って欲しいです。そして、難しいことを相手に正しく分かりやすく伝える論理的思考力、コミュニケーション能力も磨きつつ、日々研鑽に励んで頂きたいと思います。(2018−9掲載)

  

菊地亮太(富士通研究所)
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卒業研究では、都市の大気汚染に関する研究をしていましたが、その後は気象予測・流体科学・航空機運航・機械学習など数多くの研究開発をしてきました。
一見、物理学と直接関係していないように思えることも、「こんなところで繋がっているとは!?」という驚きをもつことがあり、多くの異分野領域に繋がっていると感じています。物理的なモノの見方・考え方というのは、新しいことに挑戦する際に役に立っています。時代の変化や流れに合わせて、自分を変化させて成長させ続ける術として、物理学は重要だと感じています。東京理科大学の物理学科では、周囲と切磋琢磨し、自分がやりたいことをやりつつ、自分を鍛えることができる環境でした。(2018−10 掲載)

  

渡邊良祐(弘前大学)
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私はこれまで、太陽電池や人工ナノ構造の表面に関する研究を行ってきました。これまでに様々な場所で研究を続け、まだまだ勉強の毎日ですが、理科大で学んだ物理の基礎が私の研究の土台となっていることを強く感じます。理科大の物理学科では基礎を重視した教育がなされており、難しい問題に対して原点に立ち戻って解きほぐして考える姿勢を、私はこの場所で学べたのだと思います。そして社会に出て仕事をしていくにつれ、改めて芯の通った教育を受けてきたことを実感しています。理科大で学ばれる皆様がここで得た知識、考え方、様々な人とのつながりは、将来どのような分野に行かれたとしても大きな財産となることを確信しています。(2018−10 掲載)

  

奥田良直(マツダ株式会社)
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現在は、自動車メーカーでエンジンの性能開発と品質保証に従事しています。学生時代はラマン顕微鏡の研究開発など、光学に軸を置いて学んでいました。物理科で学ぶということは、未知の事象に対して只考えるに留まらず、皆を納得させるだけの理論的・実験的な検証を自分で行うということです。このプロセスを学生時分から実践できたことに大きな意義があったと感じています。 社会に出ればどんな仕事でも、プライベートでも、正解のないことばかりが待っています。その中で、より良い選択をしていく為には「考える、検証する、提案する」というプロセスが必要です。その土台を築くことができたのは、厳しくも愛に満ちた学び舎のお陰だと確信しています。理科大・物理学科で将来の礎を築き、皆さんの持っている可能性をどんどん広げていってください。(2018−10 掲載)

  

小林悟(岩手大学教授)
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現在、生体医療への応用を視野に、磁性ナノ粒子の磁化機構に関する研究をしています。理科大で博士号を取得後、超伝導薄膜、磁性強誘電体、鉄鋼材料など種々の材料の物性研究に従事してきましたが、物事の考え方や研究に対するアプローチの仕方の多くは学生時代に培ったものでした。また、本学の実力主義の精神の下、学部在学中は挫折も経験しましたが、そのお陰で基礎科学の重要性も再認識できました。物理学科の卒業生には、現在、物理とは直接関係ない仕事に就いている方も多いでしょう。しかし、物理学科で身についた精神と思考は必ず、皆さんの将来に活かされると信じています。(2019−2 掲載)

  

中島多朗(東京大学物性研准教授)
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私は理科大で博士号を取得した後、物理学科の助教、理化学研究所の研究員を経て、現在は東京大学物性研究所に研究室を立ち上げ、中性子ビームを使って物質中の新しい量子現象を解明することに取り組んでいます。物理学は自然現象の基礎的かつ普遍的な側面を理解する学問ですから、それを学ぶことで得られた力は卒業後社会に出ても非常に応用範囲が広いです。実際に自分が現在行なっている専門的な研究においても、学部と大学院で学んだことが生かされていると日々感じています。また物理学科の先生方は非常に教育熱心で、特に実験や演習の授業や研究室配属後においてもたくさん議論をさせていただいたことが印象に残っています。これから物理学科に入られる皆さんも、ぜひ先生方や仲間たちとの対話の中で理解を深め、それを生かして様々な分野で活躍されることを期待しています。(2019−10 掲載)

  

岩本 洋子広島大学准教授)
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物理学科には学部学生として4年間(2000-2003年)、教員として約3年間(2014 -2016年)お世話になりました。物理学科では、物理の基礎から応用を、理論と実験の両方のアプローチから体系的に学ぶ事ができます。物理学は様々な自然現象の中に普遍性を見出し、簡単な法則で理解しようとする学問です。現在、私は地球環境科学という学際的な分野で大気中微粒子の気候影響について研究していますが、物理学を学ぶ事で身につけた「シンプルな法則で理解を試みる」姿勢は複雑な自然現象を理解する上で多いに役に立っています。同時に、大学時代にもっと勉強しておけば良かったとしばしば思います。学生の皆さんは、将来後悔しないように在学中は大いに勉学に励んで欲しいと思います。(2019−12 掲載)