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令和2年度卒業研究のしおり

1.椎名研究室 

2.教授 椎名 勇、 講師 殿井貴之、 助教 村田貴嗣、 秘書 志村昌栄

3.大学院生 M2 9名、 M1 5名

4.内研生  2019年度 K科 1名、 OK科 4名

       2018年度 K科 1名、 OK科 4名

5.2020年度内研採用予定人数 7名程度、外部研修(共同研究):2名

6.主要研究テーマ
I.天然有機化合物の合成研究:抗腫瘍活性、抗菌活性、ならびに抗ウイルス活性などの優れた薬理作用を有する天然物およびその類縁体の立体選択的な合成研究を行います。
II.実用的な新合成反応の開発:天然物の人工合成を効率的に達成するための手段として、新しい物質変換反応(および反応剤)の開発を試みます。 参考URL

・2-メチル-6-ニトロ安息香酸無水物(MNBA)

・2-メチル-6-ニトロ安息香酸無水物(MNBA)[英語版]

https://www.tcichemicals.com/eshop/ja/jp/commodity/M1439/;jsessionid=49BD8040D6B2EA329315F682BEAB1784

https://www.tcichemicals.com/ja/jp/support-download/tcimail/application/116-21.html

https://www.tcichemicals.com/ja/jp/support-download/tcimail/application/124-17.html

https://www.tcichemicals.com/ja/jp/support-download/tcimail/application/131-16.html

https://www.tcichemicals.com/ja/jp/support-download/tcimail/application/141-21.html

キーワード “MNBA” or “椎名脱水縮合” で検索

(1)天然薬理活性有機化合物の不斉合成研究(2〜3名)
 天然から単離された有機化合物には優れた薬理作用を有するものが数多く存在しています。当研究室では光学異性体の選択的合成法や効率的なラクトン形成法などのオリジナルな手段を駆使して複雑な構造を有する薬理活性分子の化学的合成法を確立して来ました。例えば、ノナクチン[抗腫瘍性抗菌剤]、M-COPA(AMF-26)[がん細胞のゴルジ体を破壊する新奇抗がん剤](※1)、メリリアニン[しきみの木から単離された神経作用物質](※1)、ボトシニン類[稲のいもち病を防ぐ抗かび剤](※1)等の全合成を達成し、薬理活性評価の調査をさらに進めています。本年度はこれらの類縁体を多数生産し、画期的な新薬の開発を試みます。(※1)世界初の椎名研による全合成

(2)穏和な条件で進行する効率的なエステルおよびアミド結合形成反応(1〜2名)
 炭素−炭素結合(C-C結合)形成反応と並ぶ重要な有機合成反応の一つに脱水縮合反応があります。近年、有効なC-C結合形成反応の探索は盛んに行われていますが、一方のエステル結合やアミド結合を形成する有効な反応の研究は立ち後れた状況でした。本研究室ではこの分野でも斬新なアイディアを提供し、超高速な脱水縮合を実現可能とした画期的な反応剤“2-メチル-6-ニトロ安息香酸無水物(MNBA)”や“2-フルオロ-6-トリフルオロメチル安息香酸無水物(FTFBA)”を開発しました。さらに、世界で初めて、“不斉エステル化反応”を発明し、様々なアルコールやカルボン酸の光学活性体を簡便に供給する手段を見出しています。現在は究極の不斉脱水縮合として、“動的速度論光学分割反応(DKR)”の開発に取り組んでいます。本年度もこれらの研究を推し進め様々な光学活性化合物の効率的な生産方法の確立を目指します。

(3)3成分連結法を活用するホルモン系抗がん剤の効率的合成(1〜2名)
 乳がん、子宮がん、前立腺がん、あるいは閉経後の女性に多く見られる骨粗鬆症などの疾患はホルモンのバランスの破綻が原因で生じると考えられています。最も効果的なこれらの治療法はホルモン投与であり、人工有機化合物をアゴニストやアンタゴニストとして生体に作用させることにより健康を維持することが可能になります。当研究室では芳香族アルデヒドのアリル化反応とアリール化反応を連続して行う3成分連結法を開発しましたが、この手法を活用すると人工ホルモン系乳がん治療薬であるタモキシフェンが短工程で得られることも明らかとなりました。現在当研究室では様々な構造を有するタモキシフェンの類縁体(ラソフォキシフェンやリダイフェン)の調製とそれらの薬剤開発を進めています。

(4)抗腫瘍性化合物の薬理活性試験と機能解析(1〜2名;共同研究)
 椎名研究室で合成された薬理活性化合物をもとに、それら類縁体の細胞試験ならびに動物試験を通じて抗腫瘍性を有する新薬(抗がん剤)の開発を試みます。

(5)計算化学を駆使した理論有機化学(1名)
 近年のコンピューター処理能力の向上には目を見張るものがあり、数年前までは取り扱えなかった大きな化合物の性質や反応性までもが計算化学によって明らかとすることが可能となってきました。椎名研では有機合成を実施する上で現実的な諸問題を解決する手段として分子軌道法を活用しており、必要に応じて計算化学の手法を取り入れながら研究を進めています。

7.外部研修先(必要に応じて調整)

8.「研究室での活動経験を自分の将来に役立てたい!!」と考える人の入室を望んでいます。新しい課題に積極的に取り組み、研究生活の楽しさを是非とも知ってほしいと思います。また、研究室内では他のメンバーと協力しながらプロジェクトを進めることになるので、協調性も大切です。

9.当研究室卒業生の就職先(大学院修了者) (H11)萬有製薬、山之内製薬、三共、(H12)旭化成、旭硝子、(H13)花王、持田製薬、(H14)セントラル硝子、武田薬品工業、ライオン、(H15)大鵬薬品工業、三菱ウェルファーマ、(H16)エーザイ、住友製薬、(H17)旭電化工業、JT、富士フイルム、山之内製薬、(H18)武田薬品工業、エーザイ、三共化成、ライオン、ダイセル化学工業、日産化学工業、(H19)中外製薬、富士フイルム、第一アスビオファーマ、三菱レイヨン、富士フイルムファインケミカルズ、出光興産、小林香料、(H20)JSR、キッセイ薬品工業、日立化成工業、三洋化成工業、信越化学工業、日産化学工業、(H21)ニッカン工業、日産化学工業、昭和電工、(H22)日本化薬、宇部興産、ケミクレア、日本液炭、(H23)昭和電工、杏林製薬、三洋化成工業、信越化学工業、JSR、理化学研究所、(H24)第一三共、ダイセル、クラレ、花王、中外製薬、信越化学工業、コカ・コーライーストジャパンプロダクツ、純正化学、東京化成工業、エア・ウォーター、(H25)三洋化成工業、日本化薬、大鵬薬品工業、財団法人日本食品分析センター、朝日インテック、常州索貝徳機械零部件潤滑技術有限公司(Changzhou Solvest Machine Parts Lubricant Technology Co., Ltd.)(中国)[エスティーティー株式会社の海外支社]、(H26)富士フイルム、信越化学工業、昭和電工、ダイキン工業、東京化成工業、(H27)日産化学工業、ダイセル、日本化薬、ダイキン工業、立山化成、(H28)富士フイルム、日産化学工業、日立化成、三洋化成工業、ウテナ化粧品、ダイセル、メディサイエンスプラニング、(H29)富士フイルム、JSR、関東化学、サカタインクス、昭和電工、大日精化工業、(H30)キヤノン、ちふれ化粧品、ロンシール工業、(R01)高等学校教員、三菱ケミカル、JSR、旭化成、ダイキン工業、ADEKA、コニカミノルタ、三井化学アグロ、EPSホールディングス、(R02)富士フイルム、三菱ガス化学、東レ、太陽ホールディングス、数研出版