勝手に揺れる不思議な振り子
目的
振り子のおもりを手で持って振ってみれば、振り子のおもりが揺れるのは当たり前ですね。
でも、振り子のおもりに触ってないのに、振り子が動き出すことがあります。
並んだ振り子のうちの、1つだけを選んで動かすという魔法みたいなこともでき証明してみましょう。
用意するもの
○木の棒などの棒
○タコ糸
○おもり(粘土)
○定規
○セロハンテープ
実験手順
実験1 不思議な振り子
1.30cm程の棒を用意します。どのような棒でもいいです。
2.この棒に、3つ以上のおもりをタコ糸の長さを変えて自由につり下げます。
3.相手にわからないように、棒をゆっくりと揺すります。
4. すると、おもりがどれか1つだけ勝手に大きく揺れ始めます。
実験2 共振振り子
1. 不思議振り子と同じようにして、4つのおもりをつり下げます。
この時、2つは糸の長さを同じにしておきます。
2. 棒を持って、糸の長さが同じ2つのおもりの内、1つだけを手で持って
振り動かします。
3. しばらく時間が経つと、何もしなくても、糸の長さが同じ、
もう一方のおもりが揺れ始めます。
4. もう一方の重りが揺れ始めると、初めに振り動かした方のおもりの揺れは
小さくなります。
5. 棒の代わりに糸を張って、同じ長さの2つの振り子をつけると、
揺れが長く続く共振振り子ができます。
6. 片方の振り子を振ると、もう一方の振り子が揺れ出し、
初めの振り子の揺れは小さくなります。
7. さらに時間が経つと、今度は初めの振り子の揺れが大きくなり、
もう一方の振り子の揺れは小さくなります。
8. またしばらくすると、初めの振り子の揺れが小さくなり、
もう一方の振り子の揺れが大きくなります。
揺れの大きさが2つの振り子の間でやりとりされているわけです。
←クリックで動画が見られます
補足
重りはなぜ動くのかと言うと、共振という物理現象を利用しているからです。
物体は、それ自身に特定の揺れ方が初めから決まっています。
大きく揺れている時も、小さく揺れている時でも、その時間はほぼ変わりません。
そして、この特定の揺れ方と同じような揺れが外から加わると、
とても激しく揺れます。