トンネルダイオードの静特性には特徴があることがわかっただろう。では、 なぜ発振回路は発振したのだろうか?静特性が大きく関わっていると考えられる。
なぜ、発振が起こったのかわかったかな?
次に、実験1で用いた発振回路の回路方程式を解いてみるが、
その前に等価回路という考え方を勉強しておこう。
等価回路というのは、新しく発見された素子を、その電気的な特性をそれと等しい動作をする
ように、コイル、コンデンサー、抵抗などの組み合わせであらわした回路である。トンネルダイ
オードの等価回路を考えて、発振回路全体をみてみよう。
図10の回路は実験1で用いた発振回路である。トンネルダイオードの等価回路を考えると、図10の
回路の緑色で囲まれた回路になる。図11の回路は図10の発振回路を
トンネルダイオードを等価回路で置き換えて考えた回路である。
図11の等価回路において、Rs、Ls、Csは非常に小さいので無視
する。さらに、この運動の原理を考えると、Rも無視できる。電源電圧Eは、図12の回路のVにあたる。
そうすると最終的には図12のような回路が考えられる。
i = f (V) は、静特性をあらわす部分である。
ただし、原点を(V0、I0)に移動させた三次関数であらわされる。
すると i = f (V) = - α V + β V 2 + γ V 3 (α,γ>0) とおける。
問題2.図12の回路の方程式を解いてみよう。
参考書
エンジニアリング・サイエンス講座 「非線形回路論」
〜ヒント〜
-ic = id + i
i = f (V) = - α V + β V 2 + γ V 3
とおいて解く。
途中 と置き換える。