6.問題3 Mathmaticaを使って方程式を解く

 回路方程式を解くと最終的に、Van der Pol equation が導き出されただろう。

VdP equation ・・・(A)

【A式で注目する点】
  1. A式をみてみると、α、β、γは静特性から決まる定数である。LとCはコイルとコンデンサーである。
  2. α、β、γはどうやって求めることができるだろうか?(図8参照)-----*
  3. 回路方程式を解いている途中で、tをτに置き換えたであろう。後で、これがとても重要になる。
さて、【*】の答えは、
  1. 測定結果の静特性のグラフより実験1で設定した電源電圧の値をV0として、I0を求める(図7−B参照)。
  2. Kaleidaグラフで測定値からV0、I0をひくこと(数式入力;Ctrl+Fで処理)で原点を移動させ、回帰曲線を三次関数でかけると(Kaleidaでメニューより回帰曲線>多項式>3次)、αβγが各次数の係数としてでる。
である。

問題3.A式にα、β、γ(静特性から求まる)L、C(実験1で使用した値) の値を代入し、Mathematicaを用いて方程式を解いてみよう。

Mathematicaでは2階の微分方程式であるVan der Pol equationを二つの式に分けて扱う。

B式 …(B)

C式 …(C)

 Check It (各自で1階連立微分方程式(B)&(C)からVdP eq.を導出してみよう)
  1. それでは、α、β、γを用いて3次関数(実験では静特性に対応している)のグラフを作ってみよう。
  2. Van der Pol eq.を(B),(C)式を用いて解いてみよう。そして、t−xグラフ、t−yグラフを作ってみよう。
  3. 位相平面(x−yグラフ)を作ってみよう。
  4. 1で作成した3次関数のグラフと、3で作成した位相平面を重ねてみよう。
 Mathematica ソースコード (右クリック>対象をファイルに保存。その後、Mathematicaで開く。ダウンロード後の拡張子は.htmであるが拡張子を.nbに変えても良い)

 ソースコードに自分で回帰曲線をかけて求めたα、β、γを入れてみよう。なお、グラフを再描画するときはShift+Enterを押せば良い。

 また、parameter ε が変わって線形から非線形性の強いRelaxation Oscillationに移り変わる様子をMathematicaアニメーションで見てみよう。