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設置機器紹介

共焦点レーザースキャン顕微鏡

共焦点レーザースキャン顕微鏡
【登録名称】
共焦点レーザースキャン顕微鏡
【登録番号】
37
【正式名・メーカー・型式】
CARL-ZEISS・LSM710
【目的】
本装置の使用目的は材料や生体分子の三次元構造を画像解析することである。 特に4〜6重の多重染色の同時画像取得が可能であり,生細胞内でこういった多様な蛍光ラベルされたタンパク質を短時間で (すなわち細胞に対するダメージを極力抑えて) 画像取得することである。
【原理と性能】
従来の蛍光顕微鏡は,観察したい焦点面以外の,その上下の深さのシグナルも拾ってしまい,画像がぼやけてしまう。 一方,共焦点レーザースキャン顕微鏡は,検出器の手前にピンホールを設置する事によって,焦点面からのシグナルだけを拾い,それ以外から発生したシグナルを排除する事によって,解像度の高い,鮮明な画像を得る事ができる。 励起光にはレーザーを用い,試料を焦点面でスキャンして得られた蛍光から,2次元の画像を生成する。 従来,多重蛍光染色では,蛍光スペクトルの重なり (クロストーク) が問題であったが,マルチトラッキング方式を用いて蛍光の重なりを分離し,クロストークのない画像を得る事ができる。 また,焦点面を少しずつずらして取り込んだ画像を再構成して (Z-stack),3次元画像を生成する事や,タイムシリーズによる経時的な画像の取得が可能である。
【得られる情報】
非常に解像度が高く,クロストークのない画像が得られるため,細胞内におけるシグナル分子の分布や,多重蛍光染色を用いて,異なるシグナル分子が同じ場所に局在するか (共局在) について,定量的に解析する事が可能である。 また厚みのある組織試料においても,ピンホールの大きさを調節する事で,光学的に薄い切片像を作成する事が可能で,更にZ-stackによって3次元的に解析する事が可能である。
【運営責任者・連絡先】
応用化学科 大塚英典 (内線5830)

利用に際して

使用する際には,装置メーカーの開催する講習会に必ず参加すること。 講習会に出席していない研究室は原則として使用することができません。
利用規程を参照 (pdf形式)  マニュアルを参照 (pdf形式)