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>> これまでの研究成果(2005年以降)

元素戦略プロジェクト

圧電フロンティア開拓のためのバリウム系新規巨大圧電材料の創生 (Group 0 ; G0)

平成19年度文部科学省「元素戦略プロジェクト」採択
山梨大学、京都大学、東京工業大学、(独)産業技術総合研究所、キヤノン(株)と共同研究

G0-piezo

 電気的エネルギーと機械的エネルギーの変換を行う圧電材料は、各種センサーやアクチュエータ、トランスデューサー、昇圧トランス、着火素子等さまざまな用途に使われており、現代社会において欠かすことのできない重要な材料の一つとなっています。
 現在、特性の面で優れたPb(Zr,Ti)O3を代表とする鉛系酸化物が多く使われていますが、RoHS指令等により鉛含有物が規制対象となり始めているため、代替物質の探索が求められています。 本研究室では、組成相境界(Morphotoropic Phase Boundary; MPB)近傍において圧電特性が著しく向上することに着目し、鉛を含まない系におけるMPB探索ならびに誘電特性の評価に関する研究を行っています。


物質科学に関する研究

強誘電体薄膜の信頼性向上に関する研究 (Group 1 ; G1)

G1-Hysteresis

 強誘電体薄膜のヒステリシス特性は、分極反転の繰り返しや時間の経過とともに変化します。これは、メモリーとして応用した場合、動作エラーの原因となります。 そういった特性変化には、強誘電体薄膜のドメイン構造や電極から注入され界面層中でトラップされる電荷が強く関与していると考えられていますが、未だ明確な結論は得られていません。
 ここでは、強誘電体薄膜の電気的特性について、リーク電流特性等を含め多角的に評価することで、ヒステリシスが時間とともに電圧軸の正あるいは負の方向にシフトしていくインプリント現象の原因究明を行っています。


マルチフェロイック薄膜材料に関する研究 (Group 4 ; G4)

G4-ME Effect

 マルチフェロイック物質は、強誘電性と磁気秩序を兼備しており、Magneto-electric(ME)効果が期待されることから最近大きな注目を集めています。 ME効果とは磁場で分極変位や誘電率が、また電場で磁化が変化する現象を指し、例えば一つのメモリセルに多くの情報を書き込める多値メモリや外部交流磁場による分極変位を利用したマイクロマシンの駆動部など様々な応用の可能性があります。
 ここでは主としてBi系マルチフェロイック物質の薄膜を作製し、構造、磁性および強誘電性を系統的に評価し、その基礎物性について研究を行っています。


高分子強誘電体薄膜の機能物性に関する研究 (Group 6 ; G6)

G6-Benzene

 有機エレクトロニクス技術の急速な発展を背景に、有機機能性材料の開発が注目を浴びています。有機材料はその構造的特徴において極めて多様性に富んでおり、また物性においても優れた特性を有していることが知られています。 フッ化ビニリデン系高分子材料は、分子双極子由来の大きな自発分極と速い分極反転を示す代表的な高分子強誘電体であり、産業上様々な応用が考えられています。 一方で、実用化には多くの課題が残されており、これらに対し基礎研究の立場から取り組む必要性があります。
 ここでは、高分子強誘電体薄膜において時間的・空間的に高精度な測定を追求することで高分子強誘電体の本質的理解を達成し、その極限物性を引き出すことを目的に研究を行っています。


デバイス・プロセスに関する研究

強誘電体薄膜の電気光学効果とそのフォトニック結晶への応用に関する研究 (Group 3 ; G3)

G3-Photonic

 屈折率の異なる材料を適当な周期で配列したフォトニック結晶は、フォトニックバンドギャップやスーパープリズム効果といった、これまでの材料では考えられなかった特異な性質を示します。 一方、強誘電体の中には、顕著な電気光学効果を示す、すなわち電圧を印加するとその屈折率が大きく変化するものがあります。 したがって、強誘電体を使ってフォトニック結晶を作れば、電圧によって特性を変えることのできるチューナブルな光学デバイスを実現することができると期待されます。
 ここでは、そのために多結晶強誘電体薄膜作製やその電気光学効果に関する研究、強誘電体ナノ構造作製の研究を行っています。


薄膜作製のための液体供給平衡気化MOCVD法に関する研究 (Group 2 ; G2)

G2-MOCVD

 機能性材料を大規模集積回路に導入するためには、三次元的な下部構造上に一様な薄膜を堆積する技術が重要となります。 有機金属化学気相堆積(MOCVD)法は、ガス化した有機金属を輸送し、加熱した基板上で熱分解・結晶化させて薄膜を得る方法で、優れた段差被覆性を示し、高集積FeRAM用の成膜法として期待されています。 しかし、有機金属原料の制約等から、未だ多くの開発要素が残されています。
 ここでは、固体原料の気化という物理現象について深く考察し、我々の開発した液体充填平衡気化MOCVD法(特願2004-070656)を実用的技術として完成させることを目指しています。


知能・知覚情報に関する研究

人工情報感受器官に関する研究 (Group 5 ; G5)

G5-Ear

 人間の聴覚は非常によく出来たシステムであり、例えば雑音の中からでも自分の望む情報を聞き取ることができますが、そのメカニズムの詳細はよく分かっていません。
 ここでは、人間の聴覚機能について文献をもとに調査を進めるとともに、非線形振動や確率共鳴といった現象について研究を行い、人間の器官に代わり得る人工感受素子の実現を目指しています。


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