1 はじめに
近年、東京理科大学神楽坂地区において精力的に進められている情報教育改革に沿って、理工系大学において大きな位置を占める学生実験を通して、学生に情報処理手段の活用法を体得させること、またこれによって学生実験の内容をより深く理解させることを目的とするプロジェクト「学生物理実験におけるコンピュータ支援(情報処理手段の活用)」が、理学部物理教室で進められてきました。このWebページには、本プロジェクトで新たに導入された学生実験課題のWebテキストおよび本プロジェクトで整備された学生実験室LANの概要が掲載されています。 | |
2001年3月 理学部物理 満田 |
2 学生実験Webテキスト
4 コンピュータが導入された実験課題群
- 「新/既」は新設題目/既設題目をそれぞれ表す。「予定」は準備に必要な備品の購入はほぼ完了し、現在、立ち上げ中のものを表す。
- 「Mac/Win」はプラットホームがMachintoshおよびWindowsのどちらかであるかを表す。「(L)」はラップトップタイプを表す。
- 実験は通常2人1組で進められ、同時に2組みが実験できるように実験装置は2台用意されている。例外は磁性体実験(VSM編)
* 学内報告書:PDF file |
5 おわりに
本プロジェクト「学生物理実験におけるコンピュータ支援(情報処理手段の活用)」は、1997年度から「特色ある教育研究の推進」助成を受け、順次実施されました。この試みを行って、基礎実験から専門性の高い3年次の実験までにわたり、それぞれの実験の特性に応じコンピュータの役割とそのメリット、デメリットが明確になってきました。多量のデータを組織的かつ正確に収録し、それらに対して効率的かつ多様な処理方法を試み、実験の進行を把握しつつフィードバックを掛けるという目標はある程度の成果を納めたと考えています。反面、測定時間の長い題目ほど、データの収録中は手も頭も休息しているという傾向が顕著に表れました。しかしながら、ひたすら時刻を計り、メーターを読み記録するという作業に実験の本質があったわけではありませんので、肉体的労働から開放された手と頭をどのような知的作業に振りむけるかについて、それぞれの課題でさらに工夫を重ねる必要があります。 なお、この試みは、試みを始めた当初の物理教室の主任、教務幹事をはじめ物理教室の実験系の有志の先生方、およびTA(大学院生)ならびに関係した卒業研究生の諸君の「より良い学生物理実験に変えてゆきたい!」という強い意識にもとづいて行われたことを強調しておきたいと思います。また、このwebページの作成にあたって、謝金をはるかに上回る作業を快諾してくれた原健児君に感謝します。 |