Er3+をドープしたnc-Siで作成した導波路(レーザー)は1.54μmの誘導放出が確認できている。これは光ファイバ通信のレーザ光波長が同じ1.54μmが用いられている為、極めて重要である。又高利得、高出力、広帯域、低雑音、などの優れた特徴をもっている。
また、現在、室温でのZnO:Er/Si
LEDの作製にも成功し、エルビウムの緑、赤、近赤外領域の1540nmの発光、シリコンの1150nmの強い発光を確認している。
強磁場中での発光メカニズム解明のための測定系を作製中である。 KEK(高エネルギー研究機構)でXAFS測定を用い希土類イオンの局所構造の変化をシミュレーションと並行で行っている。
現在、世界的にも注目度が高い紫外領域で発光を示すAlNのナノワイヤ作製、特性を評価、成長メカニズムなどの解明なども行っている。
MFM(磁気力顕微鏡)を使って磁区構造の変化を観測します。LLGシミュレーション(Landau-Lifshitz-Gilbert 方程式、CPU:64bit,Memory:24G)により実験値との比較。SQUIDによるヒステリシス測定。試料は、Si基板上にリソグラィーによって作製したMn添加薄膜(磁性半導体)のパターンを用います。
磁化されたカンチレバーを試料に近づけることにより、磁力を検出し磁区構造(スピン向き)が明らかになります。磁区構造とパターン形状因子の関係の解明を行います。極低温化で超伝導量子干渉計SQUID(Superconducting
Quantum Interference Device)を用いヒステリシス評価を行う。
近年、半導体の新しい現象としての光触媒反応が知られています。特に還元反応の水素発生や酸化反応の脱色効果の研究が注目されています。
光により電子が励起されホールが生成されます。空気中の水分とホールが反応し不安定な水酸化物イオンと水素イオンが生成されます。ワイドバンドギャップの酸化亜鉛(ZnO)を用い、光触媒反応のメカニズムの解明を行います。また、基板の影響も近年明らかになり、バンド理論からのアプローチも行っている。
資源の乏しい日本では、化石燃料に代わるエネルギー源の研究が盛んである。中でも太陽光はCO2を排出しないクリーンなエネルギー源として注目され、大規模な太陽利用した太陽熱発電所や太陽光発電所が次々と世界各地で着々と建設されています。
nc-Siは表面積が単結晶シリコン、多結晶シリコンに比べ表面積が圧倒的に大きい利点がある。その為、膜厚を圧倒的に薄くすることが可能になると予想される。また、電子の移動度も単結晶シリコンには劣るが多結晶シリコンよりも高い値である。多結晶シリコンの電子の輸送はポテンシャル障壁が問題となるが、nc-Si場合は電圧が加わった状態ではポテンシャル障壁を量子サイズ効果による電子、ホールのトンネリング効果などの検証を行う。
近年、原子間力を用いた微小領域での観察、表面解析が盛んに行われ、微小領域ならではの現象が注目を浴びてます。
原子間力顕微鏡を用いることにより大気中で手軽に表面の凹凸情報を得られます。実際フラットと思っているものでも実は微妙な段差が合ったり周期構造などあることが分かってきています。Si表面の微小領域でのナノ領域からサブミクロン領域での周期性の変化を中心に解明を行っている。
グラフェンは半導体であることが知られている。通常の3次元固体のバンドギャップは上下に放物線形の伝導帯と価電子帯が存在するが、グラフェンは円錐形の伝導帯と価電子帯が"ディラックポイント"で接する。量子相対論で予言されているディラックポイント近傍では通常の準粒子とは違い、質量のない電子のように振舞う。つまり有効質量がないので、電子が自由粒子のように高速で移動でき、通常の半導体の10〜100倍の電気易動度になる。
グラフェンは高い電気易動度からナノデバイスとしての応用が期待されている。本研究では、グラフェンの作製を行い二次元量子デバイスの可能性を探っている。
エルビウムシリサイドナノワイヤ構造は不明な点が多く、原子レベルでの詳細な構造解析が急務となっています。さらに位置制御、電気特性などの物性評価も行います。
理化学研究所にてFIB,TEMを用いて構造を解析します。
趙研:Arイオンレーザー,He-Cdレーザー,キセノンランプ,超電導磁石,紫外-近赤外分光器,AFM.LLG
symulator
グリーン研:FE-SEM,顕微ラマン,XPS,FIB
キラル&ADL:リソブラフィー装置、プローバー、プラズマエッチング装置
他の研究室:TEM,SQUID,紫外可視高度分光計,ホール測定装置
高エネルギー加速器研究機構,物質材料研究機構,理研,東洋大学,電気通信大学…
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Univ. of Tokyo Xinwei Zhao's laboratry