東京理科大学 理学部第一部化学科 築山研究室

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電子励起状態における二分子反応過程の速度論的研究

電子励起状態にある分子は、エネルギー的に不安定なために非常に高い反応性を持ちます。我々は、電子励起分子が関わる反応過程を分子分光学的手法と反応速度論的手法を用いて調べています。現在は、ハロゲン分子の電子励起状態における二分子間電子移動反応を対象としています。このような反応の反応生成物の量子状態(電子・振動・回転状態)や反応/失活の速度を調べ、電子励起分子が引き起こす反応のメカニズムを詳細に解明することを目指しています。

画像観測法による光化学反応ダイナミクスの解明

電子励起状態にある分子クラスターを「反応分子のペア」と捉え、そのクラスター内で起こる反応過程を、画像観測法を用いて調べます。反応生成物の放出角度分布と速度分布を調べることで、電子励起状態における二分子反応ダイナミクスを明らかにします。現在、飛行時間型質量分析装置と画像検出器、CCDカメラを組み合わせた画像観測装置を制作しています。