| 研究目的 |
電子の反粒子である陽電子は、電子と束縛して水素原子様の束縛状態であるポジトロニウムを形成します。さらにもう一つの電子と束縛して、ポジトロニウム負イオンといわれる三体の束縛状態を形成することもあります。本研究課題では、このポジトロニウム負イオンを生成し、加速してからレーザー光を用いて電子を剥ぎ取ることによって、一定のエネルギーを持つポジトロニウムのビームを生成する技術を開発します。さらに、それを利用する研究も行います。
これまで、ポジトロニウムをビームとして生成しようという試みがいくつか行われてきましたが、わずかな研究しか行われてきませんでした。我々はポジトロニウム負イオンを利用してエネルギー可変ポジトロニウムビームを生成することによって、ポジトロニウムビーム科学を展開します。同時に、ポジトロニウム負イオンと光子との相互作用やポジトロニウム負イオン生成原理の解明などの研究も展開します。
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