Intro

研究教育方針

光合成関連研究とその派生化学~ポルフィリン分子を用いた動的システムの構築

天然の光合成系は究極の動的複合分子システムの代表例です。近年それらを構成するタンパク質や動作原理が徐々に明らかになっています。ポルフィリンは光合成の構成要素であるクロロフィルと類似の構造を有しています。ポルフィリンには任意の金属イオンを導入することができ、金属イオンへの配位を利用することで多様な構造や分子複合体が精密合成できます。また、ポルフィリン類は大きな可視光吸収能と酸化還元活性を有するため、人工光合成を志向した光触媒への利用や、低濃度で検出できることを利用したセンサー・指示薬技術、光線力学療法への応用も期待されています。当研究室では光合成関連化学そのものの研究だけでなく、その研究の過程で見つかったユニークな現象を利用した基礎研究(光合成研究の派生化学)に取り組んでいます。


教員よりメッセージ

佐竹研究室は有機合成化学を基礎として、ユニークな分子複合体を人工構築し、将来的にはこれらを組み合わせることによって光合成のような複合分子システムを構築することを目標にしています。佐竹研での研究の関連分野は、有機化学のみならず、錯体化学、超分子化学、光化学、触媒化学、電気化学、バイオ関連化学など多岐に渡ります。分子システムを創る・測る・応用するのすべてをやりたいという欲張りなところが特徴です。有機合成が好きで、さらにいろいろなことにも挑戦してみたいという人には間違いなくわくわくする研究ができると信じています。