15:00〜16:00濱中 翔太中央大学
スカラー曲率に関する各点及びある積分量が有界な閉多様体上のリッチフロー
アブストラクトリッチフローは Hamilton によって1982年に導入された幾何学的流で、与えられた多様体上のリーマン計量をそのリッチ曲率の方向に変形するというものである。Hamilton は、有限の時間 \(T\) が最大存在時間であることと、そのフロー \((M, g(t))\)(\(t \in [0,T)\))のリーマン曲率テンソルのノルムが \(M \times [0,T)\) 上で有界であることが同値であることを示した。他にも、リッチ曲率のノルムが有界であること(Sesum)や、ある幾何学量の積分で表される量が有界であること(Wang)などが知られている。さらに Di-Matteo は、この Wang の結果を時間と空間の混合ノルムを用いた量に関するものへと拡張した。本講演では、この Di-Matteo の結果の特異な場合、特に次元が4で \((\alpha, \beta) = (p, +\infty)\)(\(p > 2\))かつ \((+\infty, 1)\) に対応する場合について、拡張した意味でのリッチフローの拡張可能定理についてお話しする。
16:15〜17:15櫻井 陽平埼玉大学
優Ricci流に沿う調和写像流に対するLiouville定理
アブストラクト本講演の内容は國川慶太氏(宇都宮大学)との共同研究に基づく。我々は以前、Perelman の簡約幾何の観点から、優 Ricci 流に沿う熱方程式の解に対する Liouville 定理を示していた。今回、ターゲットの空間を一般化し、調和写像流に対して拡張することに成功したのでそれを紹介する。我々の Liouville 定理では調和写像流に対してPerelman の簡約距離に関する増大条件を課す。ターゲットの空間が非正曲率を持つ場合、その増大条件はシャープである。