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硤合憲三教授が第63回日本化学会賞を受賞

応用化学科教員が第63回日本化学会賞を受賞しました。 日本化学会賞は,化学の基礎または応用に関する貴重な研究をなし、その業績が特に優秀な者に与えられるものです。

受賞者 : 理学部第一部 応用化学科 教授 硤合(そ合) 憲三

受賞内容 : 生体には、L-アミノ酸のように一方の鏡像異性体(キラル化合物)から成り立っているものが多く、これはホモキラリティーと呼ばれています。不斉(キラル)の起源とホモキラリティーに至る化学プロセスは、多くの関心を集める長年の謎とされてきました。そ合教授らは、不斉が向上する不斉自己触媒反応(そ合反応)を見出し、これを用いて不斉の起源に迫る研究を行い、多大な成果を挙げました。まず、不斉源を用いずに不斉自己触媒反応を行って、自発的な絶対不斉合成を初めて実現しました。さらに、水晶などのキラルな無機結晶やキラルでない有機化合物が形成するキラル結晶を不斉起源とする不斉自己触媒反応、キラルな物理力である円偏光を不斉起源とする不斉自己触媒反応を行い一方の鏡像異性体を得る反応を達成しました。これらの業績は、Soai reactionを活用することにより達成されたものであり、キラル有機化合物の不斉の起源およびホモキラリティーにいたった過程を解明する鍵を与えるものであり、国内外で高く評価されています。

受賞テーマ : キラル有機化合物の不斉の起源とホモキラリティーの研究

受賞日 : 2011年3月27日

日本化学会賞ホームページ
日本語: http://www.chemistry.or.jp/prize/winner.html#jyusyo-1
英語: http://www.chemistry.or.jp/csj-en/membership/awards/achieve/2010-soai.html

硤合研究室のページ
研究室のページ http://www.rs.kagu.tus.ac.jp/soai/
大学公式ページ http://www.tus.ac.jp/fac_grad/p/index.php?A01833