研究室

最近のトピックス

鳥越研究室

悪玉コレステロールを減らす薬を開発

若くても、血中の悪玉コレステロールが非常に多く、動脈硬化を発症し、寿命が短い、遺伝病の患者が全国に25万人います。鳥越研究室では、コレステロールを作る酵素を減らすことにより、血中の悪玉コレステロールを減らす新薬を開発しました。マウスで顕著な効果が見られ、ヒトへの投与を目指しています。

 

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工藤研究室

水と太陽光を使って水素を作る光触媒

人工光合成光触媒の開発が世界中で注目を集めています。そのような中で、工藤研究室ではオリジナルな新規光触媒材料を数多く開発し、ソーラー水分解で水素を簡便に製造できる粉末光触媒の開発に成功しました。この研究成果に対して、工藤教授が光化学協会賞、GSC環境大臣賞、触媒学会賞等を受賞しました。

 

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中井研究室

古文化財の制作技術を化学で解明

世界最高レベルのポータブル蛍光X線・粉末X線回折装置を開発し、MOA美術館所蔵尾形光琳作、国宝「紅白梅図屏風」の分析(写真)を行い、金屏風に金箔が使われていることを実証し近年争点となっていた美術史上の問題を解決しました。また、中央の川の部分から銀が一面に検出され、制作技術に関する重要な知見が得られました。

 

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硤合研究室

研究成果がサイエンス誌に掲載

硤合研究室の炭素同位体(炭素12と13)不斉化合物を用いる不斉自己触媒反応の論文が、米国サイエンス誌(2009年324巻492ページ)に掲載されました。サイエンス誌は、ネイチャー誌と並んで科学分野で最も著名な論文誌で、これに掲載されることは、研究者にとって大変大きな名誉とされています。

 

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椎名研究室

有機触媒反応を使って純粋な非ステロイド系抗炎症剤を合成

お医者さんに処方してもらう医薬品は純粋であると思われがちですが、光学異性体の分離は難しいため、ラセミ混合物が利用されているケースがあります。風邪薬や頭痛薬に含まれる解熱剤、外科・歯科医療用の消炎鎮痛剤、花粉症薬、生理痛や腰痛の薬など、様々な医薬品に入っている非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)は、ラセミ混合物が現在でも主に使われている化合物の代表例です。椎名研究室では「不斉エステル合成法」という世界初の新しい触媒反応を開発することで光学活性なNSAIDsの合成に成功しました。今後は副作用の少ない消炎鎮痛剤の製品化が可能になると期待されています。この研究成果は、すでに朝日新聞をはじめとして、日経産業新聞や日刊工業新聞などで報道されています。(右図の説明;タイトル[光学(鏡像)異性体],左側はS型イブプロフェン[活性な消炎鎮痛剤],右側はR型イブプロフェン[不活性な化合物],C*は不斉炭素)

 

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