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根岸 雄一准教授らの学術論文をNature Nanotechnology誌がResearch Highlightsにて紹介

本学理学部第一部 応用化学科 根岸雄一准教授らの金ナノクラスターに関する学術論文(Journal of the American Chemical Society, 137, 1206-1212, 2015)をNature Nanotechnology誌(Nature Publishing Group)がResearch Highlightsにて紹介しました。

金属はサイズがどんどん小さくなってゆくと、あるサイズからは私達が通常取り扱っている金属とは異なった新しい物理的・化学的性質をもった物質へと変化します。金(Gold)については、そうしたサイズ特異的な物質への変化が、だいたい1nm程度の大きさで起こることが早くから明らかにされていましたが、その厳密なサイズまでは明らかにはされてはいませんでした。
根岸准教授らは、金からなる集合体(金ナノクラスター)について、金38原子から金520原子までの一連の金ナノクラスターを精密かつ系統的に合成する方法の開発に成功しました。
得られた一連の金ナノクラスターについて、フィンランド・ユベスキュラ大学・Hannu Häkkinen教授及び東京大学・佃達哉教授研究グループと協力しながら、様々な実験・理論研究を行い、その結果、金は187原子までは通常の金属と似た性質をもっており、144原子より小さくなると、サイズ特異的な電子構造や幾何構造を発現させることを初めて明らかにしました。こうした研究内容がNature Nanotechnology誌に評価され、同誌のResearch Highlightsにて紹介されました。

論文タイトル : A Critical Size for Emergence of Nonbulk Electronic and Geometric Structures in Dodecanethiolate-Protected Au Clusters

Nature Nanotechnology(Nature Publishing Group)
http://www.nature.com/nnano/index.html

掲載記事:
http://www.nature.com/nnano/journal/v10/n2/full/nnano.2015.12.html

掲載論文:
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ja5109968


掲載日 : 2015年 2月5日

根岸研究室のページ
研究室のページ: http://www.rs.kagu.tus.ac.jp/negishi/
大学公式ページ: http://www.tus.ac.jp/fac_grad/p/index.php?5825