阿部 善也講師らの蛍光エックス線分析に関する研究成果を日本経済新聞が紹介
本学理学部第一部 応用化学科 阿部 善也講師らの蛍光エックス線分析に関する研究成果を日本経済新聞が紹介しました。
阿部講師らの研究グループは、天理大付属天理参考館が所蔵しササン朝ペルシャ伝来とされるガラス製品「円形切り子わん」を元素を調べる蛍光エックス線分析にかけた結果、1~4世紀に流通したガラス素材と特徴が一致することが判明しました。 以前より「円形切り子わん」は、奈良市の正倉院宝物「白瑠璃碗」(6世紀ごろ)とその形状などから共通性が指摘されていましたが、今回の結果により「円形切り子わん」が「白瑠璃碗」の原型となった可能性が高いことが分かりました。
阿部講師らはこれまでの調査で、京都市北区にある世界遺産上賀茂神社で発見されたガラス片の化学組成が、ササン朝ペルシャ(226〜651年)の王宮遺跡で発見されたガラス片と、ほぼ同じ化学組成を持つことを明らかにしています。 この上賀茂神社のガラス片も、正倉院宝物「白瑠璃碗」と似た特徴を持っており、参考館の「円形切り子わん」とあわせて、正倉院宝物の伝来ルートの解明が期待されます。
詳細は掲載紙をご覧ください。
■掲載紙
『日本経済新聞』 2016年5月4日付朝刊
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