硤合 憲三教授が第57回東レ科学技術賞を受賞
本学理学部第一部応用化学科の硤合 憲三教授が第57回東レ科学技術賞を受賞しました。
受賞者 : 理学部第一部 応用化学科 教授 硤合 憲三
受賞内容 : 東レ科学技術賞は、理学・工学・農学・薬学・医学(除・臨床医学)の分野で、学術上の業績が顕著な方、学術上重要な発見をした方、効果が大きい重要な発明をした方、あるいは技術上重要な問題を解決して技術の進歩に大きく貢献した方に対し、毎年2件前後贈呈、表彰されるものである。
生体関連化合物には、L-アミノ酸のように右手型と左手型のうち片方のキラル化合物が多く存在し、その不斉合成やホモ(同一)キラリティーの起源解明は、医薬品開発や生命起源の成り立ちに関連する重要な研究課題である。硤合憲三教授らは、キラル化合物が自己を不斉合成し自己増殖する不斉自己触媒反応を発見した。また、不斉の起源として提唱されていた水晶や円偏光を不斉源として不斉自己触媒反応を行うことにより、光学純度の高いキラル化合物を合成する手法を開発した。さらに、前例のない炭素、酸素、窒素同位体置換キラル化合物による不斉誘導にも成功した。これらの成果は、ホモキラリティーに至るプロセスを具現化し、ホモキラリティー成立の起源を解明する重要な鍵を与えたものとして、国際的にも高く評価された。
受賞題目 : 不斉自己触媒反応の発見とホモキラリティーの起源の研究
受賞日 : 2017年3月15日
http://www.toray.co.jp/tsf/info/inf_001.html
硤合研究室
研究室のページ:
http://www.rs.kagu.tus.ac.jp/soai/
大学公式ページ(硤合教授):
http://www.tus.ac.jp/fac_grad/p/index.php?729
大学公式ページ(松本講師):
http://www.tus.ac.jp/fac_grad/p/index.php?6670