お知らせ

石川 昇平君(大塚研究室 博士3年)、手島 涼太君(学部2年生)が2019年度東京理科大学学生表彰を受賞

3月12日(木)に「2019年度東京理科大学学生表彰式」が神楽坂キャンパスで行われました。 今年度は新型コロナウイルス感染症の感染被害抑止のために表彰式の規模を縮小し、参列者についても学長、副学長、受賞学生に限り、開催いたしました。

本学学生表彰は、研究等の成果が特に優れていると認められる学生、また課外活動において優秀な成績や功績のあった団体、個人を対象としており、応用化学科研究室の学生が東京理科大学より2019年度東京理科大学学生表彰を受賞しました。

理学研究科 化学専攻 博士後期課程3年 石川 昇平さん

関節軟骨組織再生に用いる組織再生足場材としてシリカ不織布や機能性インジェクタブルゲルの設計に関する研究に取り組み、臨床応用されている足場材であるアテロコラーゲンゲルより優れた関節軟骨再生機能を持つ材料の開発に成功した。本研究で創発された材料は、今後の組織再生医療への活用が大いに期待されるものであり、現在の超高齢化社会において罹患者の多い関節軟骨疾患の低侵襲性治療を推進するものである。

1,ACS誌やWiley誌などに査読付き英語論文を8報出版した。内6報は筆頭著者である。代表的な筆頭論文として、①Chemistry of Materials (IF: 10.159)、②ACS Biomaterials Science & Engineering (IF: 4.511)、③Bulletin of the Chemical Society of Japan (IF: 4.431)、④Journal of Applied Polymer Science (IF: 2.188) など、国際的に著名な雑誌に数多く出版している。また、①についてはSupplementary coverに、④についてはFront coverに選定された。

2,Elsevier誌などに英語著書(3,000字超)を3報執筆し、色材学会誌などに日本語著書を3報出版した。英語著書の内3報は筆頭著者であり、日本語著書の内1報は筆頭著者である。

3,日本化学会(会員数20,000人)、高分子学会(会員数10,000人) などで計5件の学会賞受賞があり、将来有望な研究者として評価が高い。内3件は35歳以下の助教やポスドクが含む中での受賞であり、内2件は国際学会での受賞である。

4,国内学会口頭11件、国内学会ポスター26件、国際学会15件(査読付き) の発表を行った。 関連テーマが私学事業団学術振興基金に3年連続で採択され、研究資金として総額500万円を獲得した。3年連続での採択は本学において初である。

5,日本学生支援機構第一種奨学金の全額免除が認定された。貸与者数2,400人のうち、300人の認定(約12%)である。

6,日揮・実吉奨学金に採択された。

7,東京理科大学研究推進機構総合研究院のRAとして採択され、理科大薬学部や長崎大医学部と共同研究を行った。

8,日本学術振興会特別研究員DC2及びPDに採択された。いずれも面接免除での採用であり、全応募者数の上位15%程度の採用である。





理学部第一部 応用化学科 2年 手島 涼太さん

・医療現場では手術時の止血、臓器の癒着防止を目的とした「ハイドロゲル」が汎用されている。しかし、生体内における使用では細菌感染が懸念され、ハイドロゲルの有効な利用法が近年の研究対象となっている。手島さんは、創傷治療を目的とし、安全性の高いハイドロゲル基剤としてアルギン酸に着目し、学部1年次から研究に着手している。 「何か人のためになる材料、それも医療現場で必要とされる材料を創りたい」、手島さんが高校時代に思い描いたこの信念が彼の現在の研究への原動力となっている。

・手島さんは、指定校推薦により本学に入学が決定した直後から、ハイドロゲルに関する研究に従事し、現在に至っている。

・本研究課題は、手島さんが中学時代に読売新聞社主催「第58回日本学生科学賞東京都大会」にて「優秀賞」を受賞した「アルギン酸ゲルビーズの研究」から発展したものであり、学部1年次に学術論文「アルギン酸カルシウムを用いた非生体由来創傷治療用ハイドロゲルの開発」を執筆し、学術雑誌『科学・技術研究』に筆頭著者として掲載された。

・これら学術論文の発表を受け、「科学技術と日本の将来 −教育現場における研究活動の意義とその可能性−」というタイトルで、自己のこれまでの研究体験を振り返りつつ、学校現場での生徒の研究活動が推進される理由について論じた論文も発表し、日刊工業新聞社主催「第19回理工系学生科学技術論文コンクール」(応募総数122編)において最優秀賞を受賞すると同時に、文部科学省より文部科学大臣賞を受賞した。本論文コンクールにおいて、学部1年生が最優秀賞を受賞したのは初である。

・本研究課題は、薬学部 薬学科 花輪 剛久 教授、基礎工学部 材料工学科 菊池 明彦 教授、薬学部 薬学科 河野 弥生 講師の指導を受け、本年度も継続されており、現在、国際誌への投稿を検討している。