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根岸 雄一教授及び川脇 徳久助教らの論文がドイツ化学会出版『Angewandte Chemie International Edition』誌のInside Coverに選出

根岸 雄一教授及び川脇 徳久助教らの論文がドイツ化学会出版『Angewandte Chemie International Edition』誌のInside Coverに選出されました。

選出者 : 理学部第一部 応用化学科 教授 根岸 雄一
      理学部第一部 応用化学科 助教 川脇 徳久
      研究推進機構 総合研究院 助教 Sakiat Hossain
      理学研究科 化学専攻 片岡 祐紀(2020年度修士課程修了)
      理学研究科 化学専攻 修士課程2年 平田 桃子
      理学研究科 化学専攻 修士課程1年 秋永 有輝

論文タイトル : Creation of High-Performance Heterogeneous Photocatalysts by Controlling Ligand Desorption and Particle Size of Gold Nanocluster

内容:
近年になり、微細な配位子保護金属ナノクラスター(NCs)の特異な電子/幾何構造を活かして、高機能な不均一触媒を創製する取り組みが盛んに行われています。そうした触媒創製では一般に、焼成により配位子を除去しますが、特別な取り扱いなく配位子を除去すると、金属NCsは担体上で凝集してしまい、そのサイズ特異的性質を失ってしまいます。そのため、金属NCsの凝集を防ぎつつ、配位子を除去する方法の確立は極めて重要です。根岸教授らは、5つの実験手法を用いることで、焼成時における配位子の脱離過程を明らかにしました。また、得られた知見を利用することで、金属NCsの凝集を防ぎつつその表面に逆反応阻止膜を形成させる方法を確立し、それにより、高活性かつ高安定な水分解光触媒を得ることに成功しました。この研究にて得られた知見は、高機能水分解光触媒の創製、ひいては高機能不均一触媒を創製する上での明確な設計指針になり得ると期待されます。こうした内容が編集部に評価され、掲載誌のInside Coverとして選出されました。

掲載カバー: https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/anie.202108478

掲載論文: https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/anie.202104911

掲載日: 2021年7月12日

■ドイツ化学会『Angewandte Chemie International Edition』誌
公式ホームページ: https://onlinelibrary.wiley.com/journal/15213773

■根岸研究室のページ
研究室のページ: https://www.rs.kagu.tus.ac.jp/negishi/
根岸教授のページ: https://www.tus.ac.jp/fac_grad/p/index.php?5825
川脇助教のページ: https://www.tus.ac.jp/fac_grad/p/index.php?7118
Hossain助教のページ: https://www.tus.ac.jp/academics/teacher/p/index.php?6c52

■Cover画像