レドックスキャパシタ用電極材料として、低コスト、低環境負荷の観点からマンガン酸化物に着目し、研究を行っています。マンガン酸化物は大容量化が可能である反面、マンガンが電解液中に溶出して蓄電容量が減少することが問題でした。そこで、Na2HPO4などの微量添加剤を電解液に加えたところ、リン酸マンガン被膜による不動態化、およびpH緩衝作用の相乗効果でマンガン溶出が抑制され、寿命を大幅に伸ばすことに成功しました。さらに新電極材料の探索、水系電解液に比べ高電圧作動が可能な非水系電解液への適用も検討しています。
ref.) Electrochem. Commun., 10, 1435 (2008), Electrochim. Acta, 59, 455 (2012), J. Electrochem. Soc., 160, A1952 (2013).