高感度電気化学センサ
イオンセンサは溶液中の特定のイオンを定量するセンサで、環境分析や医療分野等で利用されています。 当研究室ではイオンセンサのさらなる小型化・高性能化を目指して、リチウムイオン電池等の正極材料であるインサーション材料と、特定のイオンのみを選択的に透過するイオン感応膜を組み合わせた、全固体型イオンセンサの作製を行っています。

全固体型リチウムイオンセンサ
測定対象イオンに合わせて適切な
インサーション材料とイオン感応膜
を組み合わせ、Li+, Na+, K+, Mg2+,Ca2+, Cl-, NO3-の各種イオンに対して良好な電位応答を示す全固体型イオンセンサの作製に成功しています。
Ref.) T. Akatsuka et al., Abst. of 222nd ECS meeting, #140 (2012).
Ref.) S. Komaba et al., ECS Trans., 50, 279 (2013).
Ref.) T. Akatsuka et al., Proceedings of the 55th Chemical Sensor Symposium, ECSJ, No.22 (2013).

酵素はpHや温度により、その活性が大きく変化するため、酵素電極によるグルコース検出は,測定条件が限られることが欠点です。そこで、当研究室では非酵素型のグルコースセンサに着目し、金属酸化物(マンガン酸化物など)が電極触媒として,良好なグルコース応答を示すことを見出しました。
血中に存在する尿素やアスコルビン酸はグルコースと共に酸化されるため、正確なグルコース濃度が測定できません。そこで当研究室ではアニオン同士による静電反発を利用して妨害物質の影響を抑える工夫をしています。

